バターの替わりにチーズ、サックリした歯ざわり。
キハチならではの創意工夫が随所に
こうして出来上がったキハチ流・小倉あんトースト。僭越ながら筆者が試食させていただくことにしました。通常、小倉トーストは2枚のパンであんこをサンドするんですが、ここではあんこを上に盛ったトッピングスタイル。4ピースにカットされ、サンドイッチよりもカナッペのようで見るからにおしゃれです。
「女性の方ばかりでなく年配のお客様にもご好評いただいています」 |
あんこの甘さはかなり控えめ。意外なほどさっぱり食べられます。驚いたのは、バターの代わりにチーズが使われていること。しかもこれ、ティラミスにも使われるマスカルポーネチーズなんです。まろやかな口当たりとほのかな酸味が、小倉あんの控えめな甘みをグッと引き立てます。また、上からまぶしてある抹茶パウダーも、和甘味風の上品さを演出しています。
キハチカフェ・名古屋名鉄店。こんなオシャレな空間に小倉あんトーストがマッチするのか? なんて疑問もひと口食べれば吹き飛ぶハズ |
一般的な小倉トーストは、熱々トーストにバターを塗り、温かいあんこを載せるので、パンがしんなりしてしまいます。対してキハチでは、バターの替わりにチーズを使い、なおかつトースト後にしばらく置いて適温にすることで、具とパンの相性を合わせ、パリッとした食感を実現しているんです。
目指せ!全国デビュー!!
次の「名古屋メシ」ブームの主役は小倉あんトースト
いやはや、小倉トーストがこんなにスマートなカフェメニューになっちゃうとは驚きです。正直、945円というお値段は、従来の小倉トーストのイメージからするとかなりお高めなのですが、キハチ カフェの名物メニューとして考えれば納得できるプライスです。同店ではこの他、「フレッシュ巨峰とブルーベリーのトースト」、「フレッシュマンゴーとラズベリーのトースト」という、これまた大胆にフルーツをトッピングしたここだけのオリジナルメニューもあり。小倉あんトーストとともに、個性を発揮しています。
もともとキハチの真髄は、様々な国や地方の料理のエッセンスを貪欲に取り込みながら、独自の創作料理に作り上げる、懐の深さと創意工夫の逞しさ。その観点からすれば、名古屋初出店のカフェで名古屋のご当地スウィーツ・小倉トーストを大胆にオリジナル化したのも、キハチらしさあふれるチャレンジだったと言えるでしょう。
「名古屋での評判は予想以上。行く行くは東京をはじめとする全国各店のグランドメニューにし、「小倉あんトースト」を名古屋発の全国的なヒットメニューにしていきたい」と鈴木さん。
名古屋メシ最後の大物(?)の東京デビュー、そして全国進出も、そう遠くはないかもしれません!
■ KIHACHI CAFÉ (キハチ カフェ) 名古屋名鉄店
・住所:名古屋市中村区名駅1-2-1名鉄百貨店本店本館4階
・アクセス:名鉄名古屋駅からすぐ
・TEL:052・585・7748
・ 営業時間:10時~20時
・ 定休日:名鉄百貨店に準ずる
・ Yahoo地図情報
■ 関連HP
・ KIHACHI
・ 名鉄百貨店
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