実はエスカレータ式ではない!?付属高校
「○○大学付属△△高校」と聞くと、「○○大学へエスカレータ式に入学できる」と思いがち。確かにそういう高校もありますが、どうやら必ずしもそうではないようです。実は、付属高校にはメリットとデメリットが。まずは、ある付属高校の高校生Aさんのケースを例に紹介してみます。勉強も部活も両立したい!でも成績がふるわないと推薦がもらえないことも |
就職率が高く地元でも人気がある大学の付属高校で、野球を始め部活動が盛んな高校に進学したAさん。部活動の野球と勉強を両立したいAさんも、勉強面での成績はイマイチ。そんなAさんに、ある日担任の先生からショッキングな話が……。今後の定期テストの結果次第では、併設の大学への推薦がもらえなくなるかもという話。入学するまでは無条件で併設大学へ進学できるものと思っていたAさんの家庭では、緊急の家族会議を開くことに。結局、定期テスト対策のために家庭教師をお願いすることになりました……。
早稲田大学や慶應義塾の付属高校では、推薦入試などで卒業生のほとんどがエスカレーター式に併設大学へ。早稲田や慶応ほどではないですが、内部進学率が高い高校は、中央大学、法政大学、明治大学、関西では同志社大学、立命館大学の付属などがあります。ただ別の見方をすると、こうした高校では系列以外の大学への進学は難しいということになりますね。
エスカレーター式に併設大学へ進学できるとは限らない付属高校もあります。多くは国立大学の付属高校に多いのですが、もともと国立大学の付属高校は研究目的のため併設大学への推薦枠そのものがほとんどないためです。
他、私立高校でも、進学校化して他系列の大学へ進学する高校生が多いなど、思ったほど内部進学率がそれほど高くない高校もあります。併設大学へ推薦入学するには、高校時代の成績が一定以上必要という高校も……。
付属高校にはメリット・デメリット、いろいろあるようです。説明会に参加するなど、まめな情報収集をこころがけましょう。
知っておきたい!付属高校のメリット・デメリット
■メリット・併設大学の進学を前提としたカリキュラムが組まれている
・併設大学への進学の可能性が高く、大学受験への負担が軽い
■デメリット
・併設大学へ進学のために、一定以上の成績が必要な場合がある
・他大学受験などの進路の変更が難しい
中高一貫校にしろ付属高校にしろ、途中で進路を変えようと思った時に身動きがとれなくなるということがあります。実際、「成績不振を理由に、難関私立中高一貫校の中学校から公立中学校への転校を考えている……」という深刻な相談をガイドはもちかけられたことがあります。
大学合格実績だけでなく、志望校選びは「高校3年間(中高一貫校なら6年間)をどう過ごすのか」も大切。高校選びは焦らず、じっくりと時間をかけて行いましょう。