泌尿器科佐々木春明先生に聞くED治療
佐々木春明(ささき はるあき)
昭和大学藤が丘病院 泌尿器科
平成19年4月 昭和大学藤が丘病院泌尿器科准教授
日本泌尿器科学会 ボーディングメンバー(専門医・指導医)、日本性機能学会 常任幹事長(専門医)、日本Men’s Health 医学会 評議員、アジアパシフィック性機能学会、世界性機能学会、世界男性更年期障害学会
ガイド 三松:
EDの原因は、多々あると思いますが、どういったものがございますか。
佐々木先生:
「コミュニケーションがあってこそEDの話ができる。」 |
そうですね。羅列しますとこうです。
・生活習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常症・狭心症や心筋梗塞)
・不規則な生活スタイル・睡眠不足等
・食事内容
・運動不足
・うつ病 あるいは、うつの手前
・過度のストレス
・性欲のなさ
ガイド 三松:
「性欲のなさ」の場合も、治療薬をすすめられておられますか。
佐々木先生:
「ベッドでの会話も大切に。」 |
「性欲がない」原因が、男性ホルモンの低下に起因しているようなら、ホルモン補充療法を行います。心因性の場合は、本来はカウンセリングですが、精神科のドクターでこの分野に興味を持っている先生は非常に少ないです。よって、PDE5阻害薬を処方します。
そして、夫婦で会話・ペッティングなどをするように説明します。この裏には、「妻が魅力的でない、愛が薄れた」等女性側の問題もあると思うのでむずかしいケースかと思っています。
このようなケースは、まずは関係修復が必要だと思います。三松先生がしばしばおっしゃいますように、お互いにコミュニケーションをとる努力をしてもらう。旅行など雰囲気を変える。いつもと異なる下着やシティホテルを利用するなどの努力が必要と思います。
夫婦の関係がこじれてしまった場合には難しいですが、PDE5阻害薬が夫婦間の関係を修復することもありますので、これを処方します。
私のところでも、性欲がないという患者さんは数人いますが、皆さんは「何とかしたい」または、「このままではまずい」と思って来院してますので、PDE5阻害薬を処方します。
→次ページでは、バイアグラ・シアリス・レビトラなどEDのお薬について説明して頂きます。