サルコジ氏の生い立ちと結婚
2007年5月にフランス大統領に就任したニコラ・サルコジ氏(52歳)は、ハンガリー系移民の2世。幼少時に、父親の浮気が元で両親が離婚し、母と母方の祖父に育てられ、生い立ちは苦労が多かったようです。「サルコジ氏がセシリアさんと出会ったのは、彼女と他の男性との結婚式の日でした」 |
その後、1976年にパリ大学在学中に保守政党・共和国連合に入党。1981年には弁護士資格を取得して、パリに事務所をひらき、弁護士としての活動をスタートします。一方で、1983年には28歳でパリ近郊の高級住宅街、ヌイイ=シュル=セーヌ市の市長に当選、1988年には国民議会(下院)に当選し、政治家への道も歩み始めました。
2002年、ラファラン内閣の時に内務・治安・地方自治相として入閣し、この時とった治安回復のための強硬な政策のおかげで、国内の犯罪件数が減少。
彼の政治家としての人気が高まりだします。エリートが多いフランス政界においては、やや異質なタイプといわれ、庶民派で、型破りな一面を持ち、わかりやすく、国民に直接訴える演説で、保守層や勤労世帯から高い支持を集めています。
一方、彼のプライベートはというと、これも型破り。その結婚・恋愛生活はまさに波乱万丈です。最初の結婚は1982年。コルシカ島の薬屋の娘だった最初の妻との間には、2男を設けました。
そして、後に2番目の妻となるセシリアさんとサルコジ氏の運命の出会いは1984年。モデルだったセシリアさんが、TV司会者との結婚式をヌイイ・シュル・セーヌ市で行った際、当時そこの市長だったサルコジ氏が式に参列したのがきっかけでした。
自叙伝によると、この時、サルコジ氏はセシリアさんに一目ぼれし、強硬にアタックしたといいます。既婚者の身でありながら、しかも市長という立場で儀礼的に出席した結婚式当日に、他人の花嫁に恋してしまうとは、まさにハリウッド映画並みのドラマチックな設定!
この辺からも、すでにサルコジ氏の「恋愛力」の高さの片鱗が伺えます。ちなみにサルコジ氏はフランス人男性の平均身長より10センチ以上低い、身長165センチ。モデルをしていたセシリアさんは178センチ。その身長差13センチを越える、熱烈なアピールがサルコジ氏からあったのでしょうか。
そして、お互いに配偶者がいるなかでのW不倫がスタート。セシリアさんは夫との間に2女をもうけたものの、結局1989年に離婚。
サルコジ氏も困難の末、前妻マリーさんとの離婚が成立します。ついに12年越しの不倫を経て、1996年に二人は晴れて結婚となったのです。
そして2年後の1998年には1男をもうけ、二人の結婚は順調に思われました。2002年の内相就任時には、内務省内にセシリアさんもデスクを構え、仕事上のパートナーとしての役割も果たしていたほど。しかし、一筋縄ではいかないのがこのカップル。大きな転機が2005年に訪れました。
→次のページではサルコジ夫妻に訪れた最大の危機についてお話します。