低用量ピルで自分の身体を整える
低用量ピルを最近はOCと呼ぶようになりました。Oral Contraceptivesの略称です。ピルは避妊のためにだけ飲むものではありません。「副効用」と言われる女性のからだによい作用もあります。私のまわりにも、ピルを飲み始めて、生理痛がなくなった、肌荒れが治ったと言う女性もいます。避妊目的のピル服用、避妊以外の目的でのピル服用、この2点をやすこ先生にわかりやすく説明していただきました。
●自分の身体を知った上でピルを飲みましょう
「低用量ピルの効用はね・・・・」 |
ガイド(二松):
「やすこ先生、避妊としてのピルについて教えてください」
やすこ先生:
「病院に来る前に、もっと自分の身体のことをよく知るべきだと思うんです。
避妊の知識も妊娠の知識もない方が多すぎます。自分は生理が終わったちょっとあとに排卵すると信じている人とか。人によって『排卵ってなんですか?』ときかれることもあります。
コンドームは使わないけれど、外で射精してもらっているから絶対妊娠しないとか、30歳過ぎた方でも平気でおっしゃいます。『確信ありますか?』と尋ねると、『今まで大丈夫でした』と自信を持って答えられる。やれやれ・・・と心配になってしまいます。大人の女性であれば自分の身体に対する思いこみはやめて、正確な知識を持たなくては。
ピルを飲むことで、生理は28日周期になります。生理をコントロールできますから、飲んでいれば妊娠を避けることができます。」
「診察台をこわがらないで、自分の身体に向き合いましょう」 |
ガイド(二松):
「避妊の失敗率(一年間で100人の女性が妊娠する確率)を調べましたらコンドームのみの避妊は3%の人が妊娠しています。
つまり、途中ではずれるとか、爪をひかっけて破いてしまうとか、コンドームのはずし方がまずくて膣内に残ってしまうとか、不慮の事態が含まれるわけですね。ピルと併用すると、安心ではないかと思いました。自分の排卵日も把握しておくことは大切ですね。」
やすこ先生:
「そう、1ヶ月でもいいから基礎体温をつけて、自分の排卵の周期は知っておいて欲しいです。長く基礎体温をつけなさいと言うと、人によってはそれがストレスになるから、とりあえずまず1ヶ月がんばりましょうと言っています。」
次ページでは、低用量ピルの効用をお伝えします。