高校2年の終わりに初めて彼氏が出来て以来、彼氏がいない時期なんてほとんどなかったのに。
転職して、とにかくアフターファイブも土日もないような忙しい仕事を選びました。
忙しければ忙しいほどありがたかったんです。
ちょっとでも時間があったら、彼のことを考えるから。
もう仕事の鬼でした。皮肉なことに、そのお陰で短期間にキャリアを積んで、それが今の仕事に繋がっているのですけれど。
その2年の間、クリスマスとバレンタインと彼の誕生日にだけは、彼が好きそうなブランド小物や、ラブソングのCDをメッセージ代わりに送ってました。
一度も返事やお礼はなかったけど、それも最初からわかっていたし、そうして欲しかったのでそれでいいと思ってた。
なにかの時に、例えばお寺や教会の前を通れば、必ず、彼が幸せになりますように、とお祈りしてました。
もうあんな風に人を好きになることも、恋愛することもないだろうと、本気
で思っていたし、たぶん、この時に「自分は一生結婚しないかもしれない」と思った気持ちを、その後ずっと持ち続けることになったのだと思います。
そんなに引きずっていたのに、時間って怖いです。
いつの間にか、しっかり、思い出になりました。
でもいまだに彼との思い出は、他の誰のものより、細かく鮮明に覚えてる。
たぶん、2年の間、毎日毎日思い出して、反復していたから刻み込まれたのかな。
それが、この前、街中でバッタリ再会してしまったんです!
向こうが気がついて、すれ違ってから名前を呼ばれて振り返ったら彼でした。
昔に輪をかけてチャライ感じになってましたが。
携帯番号とメールアドレスを教えられて、別れました。
さっきはびっくりしたけど、嬉しかったね、またね、というような内容のメールを1往復やりとりしただけで終わりましたけど。
いつかゆっくり話す機会があったら、 2年間どんな風に引きずっていたかと、ゴミ箱の話をしたいな。で、絶対、いい女になったね、と言わせたい!
失敗したかな?と後悔させたいなぁ。 その気にさせて、セックスして、付き合う気ないからとか言って振るのもいいかもですね。
こんなこと考える暇があったら、だんな様のこともっと愛してあげなきゃいけないか、なんて思いますけど、彼のこと考えてる時間は長いですね。
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はい、まさに、今回のテーマにドンピシャのケースなのです。S子さんは、昔の彼をときおり思い出す。だんな様に文句はないけれど、寂しくてたまらない時がある。
そして、プチ復讐心まで心に秘めています。最後のセリフにそれが現れています。
「その気にさせてセックスして・・ふる」
「おそろしや、女性の復讐心」と思えてしまいます。
これは、鬱が原因のひとつではと思います。復讐してしまえば、鬱は消え去るか?それはS子さんの気持ちにかかっています。だんな様を愛してあげなければいけないと気づかいながらも、昔の男のことをずっと考えているS子さん、はやく鬱から脱出してほしいものです。
男性の皆さん、昔の女を安易に食事に誘ったり、抱いたりしてはいけません。
どちらが、傷つくかは判断できませんが、女性側がずっとあなたを思っていた場合、それなりのドラマ的結末が見えます。
昔の恋愛は、美しいままで、若い二人の残像のまま、心のアルバムに残しておくのが無難かと・・。
●相手に色気を感じなくなるとき