夜のエンターテイメントも充実の音楽大国ハンガリー
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芸術宮殿では毎日のようにコンサートが開かれる |
コダーイやリスト、バルトークら著名な音楽家を輩出したハンガリー。首都ブダペストには、年間を通じて、さまざまなエンターテイメントが身近に催されているのも嬉しいところ。
国立オペラ劇場や
リスト音楽院(音楽アカデミー)、
芸術宮殿(国立コンサートホール)など、滞在中は何度となく通いたくなる名所が多く、チケット代も日本円にして最低800円くらいから高くても5000円程度と格安です。チケットは、
チケットエクスプレスなどのプレイガイドで入手するほか、劇場に行けば当日券も得やすいので、文化のシャワーを積極的に浴びてください。
ハンガリー料理と絶品ワイン 美食でめぐるブダペスト
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グヤーシュはスープ様とは限らない。こちらは水分が少なめの"プルクルト"という煮込み |
グヤーシュをはじめとした
ハンガリー料理の数々は日本人の口にもあい、人気が高いメニューです。
グヤーシュは店によって味が異なるうえ、主食がわりになる一品。ほかにもパプリカを使った肉料理や、川魚のフライやグリルなどが人気。
フォアグラなどの珍味も安く入手できるため、美食家にはたまらない土地柄。
さらにハンガリーは、
ワインの種類も豊富です。郊外にはワインセラーが点在し、量り売りにも応じてくれますから、小旅行で足をのばすのもよいでしょう。黄金色の貴腐ワイン「トカイ・アスー」はもちろん、「雄牛の血」と言われるビカヴェール(赤)など、ハンガリー産の銘酒を手ごろな値段で極めるのも滞在中の楽しみとなるでしょう。
鉄道ファン必見の市内「子供鉄道」を体験する
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旧社会主義の名残り「子供電車」の少年車掌 |
ブダペストは盆地ですが、ブダの王宮がある小高い丘陵地帯西方には、標高527メートルの
ヤーノシュ山が控えます。日曜ともなるとハイキングやピクニックを目的に、家族連れで賑わう近場の名所。市内モスクワ広場からトラムを乗り継ぎ、アプト式の登山電車に乗ると、そこはブダペスト名物
子供鉄道の乗り場です。この「子供鉄道」、社会主義体制時の青年組織により設立されたもので、あどけなさが残る制服姿の子ども(10~14歳)たちが、車掌や検札、敬礼などを行うからびっくり。鉄道ファンならずとも、一度は体験したい鉄道路線です。
ショートトリップでドナウベンドの街を訪ねる
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ハンガリー刺繍やビストロ風の店が軒を連ねるセンテンドレの街 |
ドナウ川の「曲がり」を指す
ドナウベンド。ドイツの黒森に発し黒海に注ぐドナウ川の両岸に広がる小村には、歴史と文化が今でも息づいています。そのハイライトともいえるのが「ドナウの真珠」の異名を持つブダペストであることは、皆さんもご存じのとおり。このブダペストから北へ車で約30分の町・
センテンドレは、日帰りのショートトリップに最適の地です。交易商人で栄えた14世紀以降、オスマン・トルコの支配から逃れたセルビア人たちがここに住みつくようになりました。細い路地には可愛い土産物店が軒を連ね、美術館や教会がひしめいているのが特徴です。市内から直行バスや郊外電車の乗り継ぎで行くことができます。
喫煙もOK なカフェ文化 皇妃エルジェーベト気分の老舗も
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優雅な雰囲気を醸すハンガリー随一のカフェ「ジェルボー」 |
世界的に禁煙が叫ばれる近ごろでは、愛煙家が海外で肩身の狭いおもいをすることもしばしば。しかし
カフェ文化の色濃いブダペストでは、レストランやカフェ、バーなどが「分煙」にとどまっているので安心できます。カフェといえば隣国オーストリアのウィーンを思い浮かべるひとも多いでしょう。例えば、ブダペストのヴルシュマルティ広場にあるカフェ
ジェルボーは、創業1858年。皇妃エルジェーベト(エリザベートのハンガリー語訳)も常連だった老舗で、戸外のテラス席はもちろん、店内にも喫煙席が常設されています。この夏、表参道(東京)に出店予定の、ハンガリーの名店です。
■ハンガリー政府観光局の公式サイトは、
こちら。
ハプスブルク家の支配下時代が長かったハンガリー王国では、建国千年祭(1896年)を祝い、欧州大陸初の地下鉄(ヨーロッパではロンドンが第一号)や大環状通り、国立オペラ劇場などを建設、現在あるブダペストの都市原型が形成されたという歴史を持ちます。二度の大戦を経てもなお、修復ないし復元され今に至ります。
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