鉄道/観光・イベント列車

解禁!えちぜん「カニ」鉄道(2ページ目)

今年も冬の味覚の代表「越前ガニ」漁がまもなく解禁。そんなカニを目指しての福井への旅におすすめな、カニづくし駅弁とローカル鉄道をあわせてご紹介しましょう。

執筆者:高橋 良算

えちぜん鉄道で越前ガニの故郷三国港へ

福井駅
北陸新幹線工事で大きく変貌した福井駅前
真新しい高架の福井駅。広いコンコースを東口へ出ると、三国への旅のスタート地点、えちぜん鉄道福井駅があります。

今回は、土日祝日と年末年始だけ発売される「1日フリーきっぷ」を窓口にて購入。800円で、えちぜん鉄道全線が1日乗り放題となるとてもお得な切符です。福井から終点の三国港(みくにみなと)駅まででも片道750円ですから、もうそれだけでモトが取れてしまいます。

改札口の駅員さんに切符を差し出すと、ハサミを入れてくれます。今や自動改札やスタンプ式のものがほとんどですから、「パチッ」という音そのものが懐かしく、旅の気分が高揚します。

古くて新しい「えち鉄」

えちぜん鉄道の車両
ブルーのラインが鮮やかなえちぜん鉄道の車両
ホームへ上がると、ブルーのラインが鮮やかな、現在の主力車両が待っていました。車両は比較的新しいものが多く走っていますが、駅舎の中には古いものも多く、福井鉄道との乗り換え駅・福井口駅などはまるで映画のセットのような木造。特に通路の木柵は雰囲気があります。

えちぜん鉄道は、2002年に設立された比較的新しい第三セクター鉄道。鉄道事業者としては新しいですが、路線自体は、元からあった京福電気鉄道越前本線・三国芦原線を継承したもの。

実はこの京福電鉄時代の2000年12月と2001年6月、立て続けに二度の重大事故を起こし廃止に追い込まれてしまったのですが、地元は第三セクター方式で線路を残すことを選択したというわけです。運転再開から丸3年、車両も一新し、「えち鉄」の略称で利用者に親しまれています。

アテンダントが乗務する明るい車内

えちぜん鉄道車内
ボックスシートのブルーが明るい
えちぜん鉄道の車内には、地方のローカル鉄道では珍しい「アテンダント」という女性乗務員が乗務しています。無人駅から乗ってきたお客さんに切符を売ったり、駅の案内をしたりというのがその役割。車掌と似たような仕事をしていますが、ドアの開閉はしませんので車掌さんともちょっとちがう様子。

ワンマン運転の列車内も、このようなアテンダントさんが一人乗務しているだけで、活気と明るさが出てきます。何よりお年寄りや観光客には、心強い存在でしょう。財政面では苦しいところがあるかもしれませんが、ぜひがんばって欲しいものです。


そして終点の三国港駅へ。終着駅から旅はまだ先へと続きます。
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