鉄道/引退

ふるさと銀河線最後の秋~消えゆく北の鉄路(3ページ目)

北海道の第三セクター鉄道「ふるさと銀河線」。残念なことにこの鉄路が来春、地図から消えようとしています。この秋は最後の秋になってしまうのでしょうか。とにかく、今すぐ「ふるさと銀河線」の旅へ。

執筆者:高橋 良算

この駅で降りてみよう!~愛冠駅

愛冠駅舎
愛冠駅の駅舎は王冠型
足寄から北見方面の列車に乗り6分程の「愛冠(あいかっぷ)」駅。王冠をかたどったという個性的な形の駅舎が楽しい駅です。その名前からこの駅で結婚式を挙げたカップルがいらっしゃるそうで、「その方は今も北見市内で幸せに暮らしております」と運転士さんが粋なアナウンスをしていました。

今から30年くらい前、旧国鉄広尾線の「愛国」駅と「幸福」駅の切符が一大ブームとなったことがありましたが、その余波でこの「愛冠」駅の切符もずいぶんと売れたのだそうです。現在ではこの愛冠駅は無人駅ですが、駅前には「愛の泉」という湧水があり、カップルに人気だとか。駅前にかかる小さな橋には「ウェディングブリッジ」とあります。ここを新郎新婦が渡ったのでしょうか。

ただし、それ以外にはほぼ何もありませんので、駅の風情をゆっくり楽しみたいという方以外にはおすすめできないのが難点。下車したら同じ方面への次の列車は約2時間~4時間20分後です。そんなに待っていられないよ!という方は、反対方面への列車に乗って行きつ戻りつすると、待ち時間を減らすことができます。

旅の宿なら陸別駅併設の「オーロラハウス」

オーロラハウス室内
ゆったりした広さのシングルルーム
ふるさと銀河線をゆっくり味わうなら、陸別駅舎内にある「宿泊研修施設オーロラハウス」に泊まるのがおすすめ。誰でも宿泊することができる、とても清潔な宿です。

設備・料金などは一般のビジネスホテルと同等で、シングルルームとツインルームが合計18室。発着する列車を眺められるホーム側の部屋を希望してみるとよいかも。空いていれば快く対応していただけるでしょう。1泊2食付きが基本ですが、夕食あるいは朝食のみ、または素泊まりでもOKです。食堂も広く清潔で、夕食のご飯はおかわり自由でした!

この建物自体は「オーロラタウン93」という施設で、道の駅も兼ねており、1階には売店もあるほか、陸別開拓の功労者である「関寛斎」の資料館も併設されています。

なお、あくまでも「宿泊研修施設」ですので門限などの規則は厳守。また施設の性質上、定期的な団体利用があるため、観光シーズンでなくとも予約を取りにくい場合があるとのことですので、できるだけ早めの計画をおすすめします。

■宿泊研修施設「オーロラハウス」 / TEL:01562-7-3993
 シングル:6,500円、ツイン:6,300円
 ※1泊2食付料金
 ※冬期(11月~4月)は暖房料500円加算
 ※朝食は午前7:00~9:00、夕食は午後6:00~8:30
 ※門限午後11時

さて次のページでは、廃止が予定されているふるさと銀河線の今後について、少しお話しましょう。

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