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飲食店でカバンを紛失~弁償してもらえる?(3ページ目)

飲食店に預けたカバンがなくなってしまいました。従業員が間違えて他のお客さんに渡してしまったに違いありません。お店は「一切責任は負いません」なんて、とんでもないことを言っています。許せません!

酒井 将

酒井 将

暮らしの法律 ガイド

弁護士事務所 ベリーベストのパートナー弁護士。日本初の弁護士サービスの見積比較サイト「弁護士ドットコム」立ち上げメンバー。弁護士として法人顧問や債務整理、債権回収、交通事故、離婚、刑事弁護などに従事。難しい法律用語は極力使わないやわらかい解説を心がけています。TVやラジオ、雑誌などマスコミ出演多数。

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高価な物は、ただ預けるだけではいけない!

高価な物は、ただ預けるだけではいけない!
高価品を預けるときは、ひとこと伝えておきましょう!
ちなみに、宝石などの高価な物が入ったカバンの場合、何も言わずにカバンを店員に預けるだけでは、店に軽過失がある程度なら、宝石について店は損害賠償義務を負わなくてよいことになる可能性があります。

法律では、高価な物をお店に預けるときには、高価な物であることが分かるように、その種類や価格などを知らせておかなければ、お店は損害賠償責任を負わなくてもよいと書いてあるためです(商法595条)。お店も高価なものと分かっていなければ、特別に金庫に入れておく等、それなりの対応ができないのに、法律上重い責任だけ負わせるわけにはいかないためです。

なので、高価な物を普段から(?)持ち歩いている人で、心配な人は、それをお店の人に預けるときに、高価な物だと分かるよう種類と価格を言っておくとよいでしょう。

他の人に嫌味に聞こえないよう、注意する必要があるかもしれませんが……。
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