【花(はな)】自然のパラダイス
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色絵紅葉狩文皿 肥前・鍋島藩窯 江戸時代 18世紀前半 (c)サントリー美術館 画面をクリックすると拡大画面が見られます。
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春の桜や秋の菊など、四季折々の花や樹木は、古くから私たち日本人に愛され、和歌の題材となり、身の回りの品々を彩ってきました。色絵紅葉狩文皿は、青の染付と赤・緑・黄色で文様が鮮やかに描かれいます。日本人にとって、紅葉も秋にはなくてはならない文様ですね。
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色絵桜楓文透大鉢 仁阿弥道八作 江戸時代 19世紀 (c)サントリー美術館
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サントリー美術館の作品の中で、ガイドが好きな作品です。何度か見ています。満開の桜の樹や赤く色づいた楓の樹は、日本人ならだれでも思い浮かべることができるイメージです。桜を雲に、楓を錦に見立てた「雲錦」の模様で、画像の作者、仁阿弥道八(1783~1855年)が最も得意とした意匠です。
【祭(まつり)】ハレの日のセレモニー
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国宝 浮線綾螺鈿蒔絵手箱 鎌倉時代 13世紀 (c)サントリー美術館 |
社寺の祭礼行事や、雛祭り、端午の節句などの五節句、そして誕生、元服、婚礼などの人生のハレの日は、様々な作品が制作される契機となり、日本美術を豊かにしてきました。画像の手箱は、平安貴族が手回りの文房具・化粧道具などを納めた調度。やがて神が使う日用品として神社に奉納される神宝にも加えられ、豪華美麗なものが製作されるようになりました。また、螺鈿の非常に高度な技術など鎌倉時代の手箱の逸品です。今でも、きらきらと螺鈿が光り輝いています。
【宴(うたげ)】暮らしのエンターテインメント
花見の宴や遊里の座敷など、遊宴の場面は晴れやかな場です。飲食の器の意匠は趣向がこらされ、踊りや遊戯に興じる男女はしばしば絵画の中心モチーフになりました。TOP画面の「藍色ねじり提手ちろり」が宴にふさわしい酒器ですね。このちろりは、ガイドが大好きなガラスの食器です。美しいブルーの色には、いつもこころが癒されます。こんな素敵なちろりで飲むお酒は最高ですね。
【調(しらべ)】色と文様のハーモニー
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宝尽文筒描蒲団地 近代 20世紀前半 (c)サントリー美術館 |
藍染めの筒描や沖縄の紅型などの伝統的な染織のデザインは、鳳凰や宝尽しなどの文様が華麗にあしらわれ、気候風土を反映したカラフルな色彩とともに、生き生きしたハーモニーを奏でています。筒描は、紙筒に入れた米湖を布地の上に絞り出して文様を描く染色の技法です。江戸時代中期頃には日本各地に広まりました。宝尽の文様は、よく使われました。
ガイドは、美術館で作品鑑賞したあと、ショップを見て、ゆっくりカフェでくつろぐのを楽しみにしています。最近の美術館はレストランも充実していますね。ガイドの五感の満足度も自然にアップします。
次ページで、サントリー美術館の利用案内や次回展示、カフェとショップについてご紹介いたします。カフェには、スイーツやバーメニューもあります。