今回は、動画と時間軸の関係について解説します。動画では、時間軸やタイムコードといった、時間を利用した管理方法が採用されています。これについてザックリと理解しておきましょう。
タイムコードと時間軸
動画データを利用する場合、たとえば再生時間が2分の動画、あるいは再生時間が30分の動画というように、再生時間で指定しますよね。その中で位置を指定する場合、先頭から1分目のところにマークするというように指定します。これを、500MBの動画データの250MBあたり・・・・というようには指定しません。
動画のように時間を物差しとして考える場合、時間の経過が「時間軸」になります。動画編集では、これを「タイムコード」と呼んでいます。動画を編集していると、画面のような時間を表示するエリアがありますが、これがタイムコードです。タイムコードは、現在、どの位置の映像が表示されているかを示したり、動画の再生時間や編集位置などを示すのに利用されています。たとえば、下の画面の場合、タイムコードは「00:02:43:26」と表示されていますね。この場合、現在の表示位置は、2分43秒26フレーム目の位置だということを示しています。
このタイムコードは、先に解説した「フレームレート」を利用して構成されます。たとえば、フレームレートが30fpsの場合、1秒間に30枚のフレームを表示するので、「30fps=1秒」ということになります。タイムコードの表示は、画面のように「時、分、秒、フレーム数」で構成されていますが、ここのフレーム数が29を越えると、次の秒の表示が1秒プラスカウントされます。
▲「フレーム数」が29にある。 |
▲次のフレームでは、「秒」がプラスカウントされる。 |
ところで、動画の標準的なフレームレートには「29.97fps」という、なんとも半端な値が利用されています。もちろん、このような半端な数字をタイムコードでは表示できません。しかし、このままで利用していると、タイムコードと映像でズレが生じてしまいます。
そこで、ビデオ編集ソフトでは、タイムコードの数値を、一定時間ごとに間引いて帳尻を合わせるという処理を行います。これを「ドロップフレームタイムコード」といいます。ドロップフレームといっても、フレームを間引くのではなく、タイムコードの数値だけを調整するのです。なお、ドロップフレームを利用しないで表示する方法もあり、これを「ノンドロップフレームタイムコード」といいます。
動画のビデオ編集では、このタイムコードを利用して作業を進めますが、タイムコードって何なのかをちょっとでも理解しておくと、グッと編集作業も楽しくなりますよ。
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