●フレームレート
動画で利用する静止画像のことを「フレーム」といいますが、1秒間に表示する静止画像の数、すなわちフレーム数を「フレームレート」といいます。単位は「fps」(えふ・ぴー・えす:frames per second)で、1秒間に表示するフレーム画像の枚数を表します。たとえば、1秒間に30枚のフレームを切り替え表示する場合は、「30fps」となります。動画データを出力する際、「フレームレート」の設定画面などが表示されますが、このような意味があるのです。
なお、フレームレートの数値が大きいほど動きが滑らかになり、数値が小さいとギクシャクした動きになります。ただし、あまり数値が大きいとそれだけ情報量が大きくなるので、一般的には30fpsが動画の上限として利用されています。
▲ビデオ編集ソフトで「フレームレート」を設定するパネル。 |
アニメーションなどでは、30fpsといったフレームレートを利用しなくてもスムーズな動きを表現できるので、12fps~15fpsなどの設定値がよく利用されています。劇場などで公開されるアニメーションの場合、たとえば24fpsを利用したとすれば、1秒間に24枚のセル画が必要になります。これが2時間のアニメ映画だとすれば、単純計算して、172,800枚ものセル画が必要になるというわけです。
ところで、フレームレートの設定値が「29.97fps」ととても中途半端な数値が利用されています。これは、映像信号がモノクロからカラーに変更された際、カラー信号の処理の都合上、このような半端な数値に設定されたという経緯があります。
基本的には30fpsで表示されるのですが、長い動画ではその誤差が大きくなってしまいます。そこで、ビデオ編集ソフトでは、フレーム数を自動的に調整する処理を行っています。といっても、フレームを間引いたりするのではなく、フレーム番号を減らすことで帳尻を合わせています。
いかがですか? 動画の原理がわかりましたか? 知ってみれば、簡単なことですね。
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