今回は、動画データ の基本についてお話ししておきましょう。何も考えずに動画データを利用しているけど、動画ってどんなもの? と思われた方、ここでザックリと動画について理解しておきましょう。
基本はパラパラまんが
「動画」の基本は、昔、教科書の隅によく書いた、パラパラまんがと同じです。といっても、パラパラまんがを知らない方もいるかも知れませんね。簡単にいえば、たくさんの静止画像を用意し、それを 高速で表示を切り替えると動いて見えるという、目の錯覚を利用したものなのです。
ハイビジョン映像を編集するのには、ハイスペックなパソコンが必要だといわれますが、その原因は、この静止画の処理にあります。たとえば、標準画質の映像の場合、1枚の静止画像のサイズは640×480ですが、ハイビジョンの場合は、1440×1080や1920×1080ですので、標準画質の映像の約4倍の大きさになります。したがって、それだけのサイズの静止画像を高速に処理する能力が必要になるのです。
たとえば、ここにある例のように、電車の位置が少しずつ違う静止画像を用意し、この表示を高速に切り替えると動いて見えるというのが、動画の基本原理です。簡単にいえば、「高速な紙芝居」ですね。
▲動画は、静止画像を高速に切り替えて動きを表現する。 |
では、どれくらい高速に切り替えているのかというと、通常、パソコンで利用している動画の場合、1秒間に約30枚の静止画像を切り替えて表示しています。劇場で見る映画などは、1秒間に24枚の静止画像を高速に切り替えて表示しています。