動画って、どうして動画なのだろう? そんなこと、ビデオ編集を行っていると、一度は考えたことありますよね。そんな疑問を「大人の科学マガジン」の最新号がスッキリと解消してくれます。
付録は紙フィルム映写機
動画って、どうして動いて見えるのだろう。ビデオ編集をはじめると誰もが一度は考えるものですが、一般的に「動画とは」については、次のように解説されています。
動画は、フレームと呼ばれる複数の静止画像を、
高速に切り替えて表示することで動きを表現している
これが、動画についての簡単な解説です。
でも、本当にそうなのかどうかは、デジタル化されているデータではなかなか確認できません。以前のビデオ編集ソフトでは、タイムラインに1フレームずつ画像を表示でき、そのことが確認できたのですが、最近のビデオ編集ソフトはそうしたタイムライン表示をしなくなってきました。
今回、動画とは何か、そしてどのように動きが表現されているのかをしっかりと確認できるツールを見つけました。とてもアナログ的に解説/体験できるツールです。
それが話しは変わりますが、学研の「大人の科学マガジン Vol.15」です。大人の科学マガジンは付録がとても魅力的で、ガイドも愛読者の一人ですが、本号の付録が「紙フィルム映写機」です。紙のフィルムに当てた光を反射させて画を写すという「ふろく」ですが、まさしく動画の原点を体感できる付録です。
▲「大人の科学マガジン Vol.15」。付録は紙フィルム映写機だ。 |
映写機本体の組立は至極簡単なのですが、大変なのが紙フィルム作り。1フレームずつ記録されたフィルムを1本につなげるのだけど、大変なのはそのあと。フィルムを確実に送るために、フレームとフレームの間に送り穴を空けなければならないのです。ちなみに、送り穴のことを「パーフォレーション」といいますが、カメラの35ミリフィルムでも、上下に穴が空いているでしょう。あれがフィルムを巻き上げるときに利用する送り穴で、やはりパーフォレーションと呼んでいます。
▲なかなか楽しいめる映写機。 |
付録の紙フィルムには穴がガイドされているので、爪楊枝などを使って簡単に空けられますが、そうはいっても結構な数になります。でも、その穴を空けながら紙フィルムを見ると、まさしく、1フレームずつの画像が記録されていて、「静止画像を高速に切り替えて表示することで動画になる」ということを、肌で実感できます。これは、ビデオ編集を行ううえでも、とても貴重な体験といえるでしょう。ただし、本当に根気のいる作業です・・・。でも、その努力の後にあるものは、とても楽しい世界でした。
▲付属の紙フィルム。 |
▲穴空け作業は、根気がいるけど、それだけフレームを身近に感じられる。 |