■チューナー選びのポイント
テレビチューナーの選択では、内蔵型、外付け型のそれぞれの特徴で紹介したように、使い勝手という面での選択ポイントのほかに、機能的な面での選択ポイントもあります。
テレビチューナーには、高画質な映像を得るためのさまざまな機能が用意されています。その代表的なものが、次のような機能です。
このうち、VHSテープやHi8テープの映像をきれいに取り込む機能としては、「3次元、Y/C分離機能」が有効な機能といえます。
・ゴーストリデューサー機能
・3次元、Y/C分離機能
・ハードウェアエンコード
ゴーストリデューサ | 波状態によって映像が2重3重にずれて映ることを「ゴースト」といいます。このゴーストを軽減させ、くっきりとした映像で視聴・録画するための機能。 |
3次元、Y/C分離機能 | テレビの映像信号は、「明るさの信号(Y)」と「色の信号(C)」が1つになった「コンポジット信号」と呼ばれていますが、この信号をより高画質に分離する機能の1つです。 |
ハードウェアエンコード | ハードウェア的に映像の圧縮を行います。 |
●ハードウェアエンコードとソフトウェアエンコードについて
映像データは通常の画像データなどと比較するととても大きなものです。これを圧縮することを「エンコード」といいますが、これをハードウェア的に行うことを「ハードウェアエンコード」といい、ソフトウェア的に行うことを「ソフトウェアエンコード」といいます。
ハードウェア的に行うエンコード、というのは、圧縮処理をチューナーに搭載した専用のチップで行うことをいいます。この場合、CPUで圧縮処理を行わないので、CPUへの負担をかけることはありません。また、専用のチップで圧縮を行うため、高速に圧縮処理が行われます。
これに対して、圧縮用のプログラムを利用し、CPUで圧縮処理を行うのが「ソフトウェアエンコード」です。この場合、圧縮処理をCPUで行うのでCPUへの負担が多くなることと、処理速度が遅くなるというデメリットがあります。
このように説明するとハードウェアエンコードがベストのようですが、価格が高価になるというデメリットもあるのです。したがって、低価格なテレビチューナシステムでは、ハードウェアエンコードに対応していないものがほとんどです。
ハードウェアエンコード | ・圧縮処理が高速
・CPUへの負担が少ない ・価格が高い |
ソフトウェアエンコード | ・圧縮処理が遅い
・CPUへの負担が大きい ・価格が安い |