「気持ちよく暮らせる家事を目指すけれど、できるだけ合理化して、手をかけすぎない」
という意見の人が、「シンプルライフ」の読者には多いみたい。ガイドも同感です!
では、そんな暮らしを「家電」を使いこなすことで実現できるとしたら‥?
暮らし関連の著書も多数あるももせいづみさんに、ご自身の家事観とともに、お聞きしました。
家事はシンプルにしたい。でも、気持ちよく暮らしたい。そのカギは「家電」!? |
私の人生暗かった!
子供が2人になった直後、ガイドは疲れ果てていました。ようやく「幼児」のいる生活に慣れたところだったのに、またぞろ赤ちゃん登場! 寝て泣いてるだけのちっぽけな奴が一人増えたに過ぎないのに、なぜか洗濯物は4倍になり、部屋は永遠に片付かず、子供は泣きやまず、増えた体重は落ちず、ダンナは会社に行ったっきり帰ってこない。オーノォーーーッ!! 今しもこんな状態の人、いるでしょ!?食洗機で人生変わった!
そんなとき出会った本が、『食器洗い機は絶対に人生を変える!』でした。
家電会社のプロモーション本とみまごうばかりのタイトルですが、何しろ著者のももせいづみさんは、新聞などで活躍中の、ワーキングマザーの輝く星。子供が何人になろうが仕事を続けていきたかったガイドにとって、信頼のブランドでした。そんなももせさんが言うなら‥と、息せききって読みました。
読み終えてスグに、ガイドは食洗機を買いに走りましたとも!
そして取り付けの日から、ガイドの人生にほんのり光が差し始めたのです――。
たった数十分で生まれるゆとり
食器洗いなんて、時間にすればそう何時間もかかるわけじゃないし、汚れが落ちたときの爽快感には、なかなか代えがたいものがあるじゃない?下の子のオムツも取れ、日本語での会話に不自由しなくなった今なら、そういう気持ちにもなれますが、当時のガイドに、その余裕はありませんでした。ワケのわからないことで泣き叫ぶ幼児と乳飲み子と仕事を抱え、忙殺される夫(トーチャン)の助けは皆無、実家は遠い。
そこに登場した食洗機は、たった数十分の家事を肩代わりしてくれるだけで、ガイドに大きな気持ちの余裕を与えてくれたのです。食器洗いがラクになっただけで、放置していたほかの家事に目を向ける余裕が出てくる。子供にも眉間のシワを見せずに済むようになる。夫婦ゲンカだって減る。何だよもっと早く買やよかたよー。
「女=家事ができる」「主婦=家事が好き」は幻想
それまで、食洗機導入なんて考えてもみなかったガイド。それは、多くの主婦のように「後ろめたさ」「罪悪感」からではありませんでした。
「結局使わなかったらもったいないし、邪魔じゃん! 光熱費も上がりそう」
というのがひとえにその理由。
でもこの本では、食洗機の有用性、経済性、環境への配慮など、それまでよくわからなかった導入のメリットが縷々書き連ねてあり、しかもそれは食洗機に関してだけではなく、家事全般に及ぶものでした。
ももせさんの主張は、簡単に言うと、
「食洗機(に代表される家電)に家事をやらせることは、"手抜き"ではない、"合理化"である」。
さらに、男女平等を謳歌し、昔のような家事のしつけも「花嫁修業」もないまま結婚した女性(のみ)に家事を負わせ、母親世代のレベルの家事を要求することの理不尽さにまで言及していました。
まさに目からウロコ!