聞いたことありますか?「ロハス」という言葉
最近、「ロハス」っていう言葉、よく耳にしませんか? なんだかスペイン語のような、東南アジアのどこかの言葉のような響き‥。実はこの言葉、これからのシンプルライフを語る重要なキーワードなんです。声高に叫ぶ「運動」ではなくても、一人ひとりの日々の静かな暮らしから、世界を変えられるのではないでしょうか |
アメリカ生まれの造語
「ロハス」とは、Lifestyle of health and sustainability
という英語の略。
「健康と持続可能な社会に配慮したライフスタイル」
といったところで、1998年のアメリカでの研究から導き出されたライフスタイルのモデルが元になっています。日本には2002年に紹介され、使われ始めたようです。
ロハスなライフスタイルとは、
「安ければいい」
「効率がよければいい」
という従来型の選択基準とは異なり、
「それは自分や他人のカラダに悪い影響を与えないものか?」
「それは地球環境にとってマイナスにならないものか?」
をまず考え、それによって消費や行動を選択していくものです。
そもそも、「健康」と「地球環境」は切り離せないもの。地球がボロボロで自分だけ健康なんて、あり得ないですもんね。
ロハスなモノ・コト
「ロハス」という概念でくくられるものとは、具体的には、「オーガニック・フェアトレード・地産地消・グリーンコンシューマ・環境保護運動・エコツーリズム・リメイクやリフォーム・代替/省エネルギー・コジェネレーション・環境や社会への貢献の高い企業への投資・ホリスティック・東洋医学・リユース・リサイクル‥‥」
といったモノ・コト。ヨガや禅、瞑想といったセルフ・デベロップメントも含まれるようです。でもこれって、「シンプルライフ」読者の皆さんには、身近だったり、関心が高かったりするテーマばかりですよね?
シンプルライフとロハス
そう! ロハスは、シンプルライフの延長上にあるのです。でも、いくら自分の家をキレイにしたって、水や空気を汚すような暮らし方では意味がない。自分ちさえ片づいていれば、あとはドーでもいい! という閉じた思考はロハスではありません。日々をほんとうに心地よいシンプルなものにするためには、安全なものを食べ、環境に配慮した商品、公正な貿易によって輸入された商品を使いたい。そのためには、目先の値段ではなく、将来自分と自分の子孫に跳ね返ってくるコストを考え、自分の住む地域の環境ばかりでなく、遠い国に暮らす人々の暮らしのことも考えなければならなくなってくるはず。そんな、シンプルな暮らしを敷衍したところに、ロハスはあります。ライフスタイルの世界基準に
世界最大の資源消費国であるアメリカで、ロハスの概念は生まれました。使い捨て文化を謳歌してきたアメリカですが、今やそのロハスコンシューマは成人人口の3割、市場規模は30兆円とも言われます。もちろん、これからの日本でも、ロハスというライフスタイルがより一般的になっていくことは間違いありません。目先の利益よりも、10年後、100年後の地球を見据えた暮らし方。それは決して難しいことではなく、むしろ、わたしたちが過去100年間に失ってきた数々のものをもう一度この手に取り戻すことでもあります。それは「便利で効率がいい、だけどなぜか虚しい」という、現代人の心のスキマを満たしてくれるものでもあるのではないでしょうか。
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