『ピープルツリー』のショップ。駅から少し離れた立地ながら、広々とした店内とユニークな品揃えにファンは多い |
◆自由が丘『ピープル・ツリー』訪問
おしゃれな雑貨店やブティックがひしめく自由が丘。『ピープル・ツリー』は駅前の喧騒からやや離れた住宅街の入り口にあります。でも間口が広いので、すぐに見つけられます。目印は水色のテント。外から見えるディスプレイも可愛い!
店内に並ぶ商品は、アジア・南米・アフリカといった南の国からの輸入品。ベビー、キッズも揃うお洋服、バッグやアクセサリー、文具やインテリア雑貨などさまざまな商品が揃います。ちょうど冬物への商品切り替え時期とあって、ショップにはセーターやマフラーといった新着の商品が並べられていました。
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どれも素敵でしょ? ほかにも、カラフルなカードとか不思議な楽器とかアロマ用品とか、自分用にもギフトにもよさげなものがいっぱい! でも、最近よく見かけるこうした南の国製の商品とは、ちょっと一味違う感じ‥。どこが違うのでしょうか?
◆フェアトレードって?
木村さん:「スタッフには以前からの『ピープル・ツリー』ファンも多いんです」 |
答えてくれたのは、広報・マーケティング担当の木村さん。
「ここにある商品はすべて、インド、バングラデシュをはじめとした南の国々からのフェアトレードによる輸入品です」
そう、この店はフェアトレードショップ。フェアトレードとは、経済的に弱い立場にある途上国の人々に対し、公正な価格や賃金の支払い、技術的な援助、継続的な発注を通して、貧困からの脱出と自立を促す「公正貿易」のことです。
最近、こういった地域からの輸入品を目にすることが増えましたが、多くは驚くほど安い価格で売られています。それらは現地生産者(女性や子供であることが多い)の低賃金・長時間の過酷な労働によって実現している場合が少なくないことはご存知でしょうか? また、輸出先の国のニーズや多国籍企業の工場の進出によって、すぐれた伝統的な技術がすたれつつある地域も多いのです。
それに対し、フェアトレードでは、現地に昔からある技術を大切にし、生産者の健康を害するような(それはすなわち、ユーザーの健康を害するものでもあります)有害物質を使わずに生産された製品を扱います。資金の貸付や前払いなど、生産者は援助を受けつつも、誇りをもってモノを作り続け、やがて自立することができます。生産者と工程がわかることで、ユーザーは安心して製品を使うことができますし、買い物によって生産者とつながることができるのです。
そんなフェアトレード“業界”のリーディング・カンパニーともいえるのが『ピープル・ツリー』の母体『フェアトレードカンパニー』です。このショップ以外にも、カタログ通販や卸もしていますから、どの地域の方でもお買い物ができますよ!