何気なく使っている割り箸ですが。。
環境のためにマイ箸を持ちましょう!なんてことはよく耳にするとは思いますが、実際面倒くさかったり、衛生面でちょっとイヤだなぁ、と思って持つことを敬遠している方も多いのではないでしょうか。
どうせ断ったところで箸の1膳や2膳じゃたいした影響はないのでは?と思われそうですが、現在国内では年間230億膳もの割り箸が消費されているのです。これを国民1人当たりにすると、年間平均約200膳にもなります。
割り箸の原料は木材。使用後の割り箸をリサイクルし、紙の原料などにすることもできるそうですが、実際に回収や加工などのコストを考えると非現実的。ですから、使用後はほとんどの場合燃やされるゴミとなって役目を終了してしまいます。
1回の食事を口に運ぶためだけに、年間これだけの木材を灰にしてしまって良いのでしょうか。
割り箸って実は環境に良い?
たかが箸のために自然林を切り開きますか? |
「割り箸の原料は間伐材を利用しているので環境に優しい」
間伐材(かんばつざい)とは、植林をした森林が健全に成長するために、適度に間引きをした木材のことです。2001年に制定されたグリーン購入法では、間伐材を使用した物品が特定調達物品目として認められるなど、間伐材が環境に優しい材料であるということは間違いないのですが・・・
この間伐材を使用して作られた割り箸は、本当にごく少数しかありません。実際は国内で流通する割り箸の約99%は中国からの輸入品で、これらの原料は当然ながら間伐材などではなく、自然林を無計画に伐採したもの。それも伐採した後の土地に植林がされる事はほとんど無く、こうしたこともひとつの要因として、現在の中国の急速な砂漠化などの環境破壊を招いているのです。
偏西風が吹く春頃には、日本にも黄砂が飛んできますが、その飛散量は年々増えています。近年は中国の大気汚染の汚染物質が黄砂に付着して飛来することで、光化学スモッグが頻繁に起きたり、化学物質過敏症やアレルギーなどの深刻な健康被害も出ています。
参考:光化学スモッグに黄砂、日本の空が危ない?!
なにげなく使っている割り箸ですが、環境破壊に加え間接的に自分たちの健康を脅す原因にもなっているのです。
割り箸の弊害は他にも・・・⇒次ページ