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デンマークのワーキングホリデー事情(下)

デンマークでワーキングホリデーを体験中のデザイナー、Shoheiさんに前回記事「デンマークのワーキングホリデー事情(上)」に引き続き、デンマークでの生活情報、仕事情報を伺いました。

河東 英宜

執筆者:河東 英宜

留学ガイド

デンマークでワーキングホリデーを体験中のデザイナー、Shoheiさんに、前回記事「デンマークのワーキングホリデー事情(上)」に引き続き、デンマークでの生活情報、仕事情報を伺いました。

前編では、デンマークでの仕事についてや、デンマーク(人)の特性をお伝えしましたが、後編では現地で快適に暮らすための秘訣などについて、お話を伺いました。

INDEX
カナダ滞在中に一転、デンマークへ……前編P1
デンマークで英語は通じる?……前編P3
ワーホリメーカーに仕事はある?……前編P3
コペンハーゲンでデザインの仕事に就く……前編P4
「Hyggelig(ヒュゲリ)」というキーワードとデンマーク人の美意識……前編P5

社会福祉は充実、でも所得税39%、消費税25%!……後編P1
デンマークでのオススメの過ごし方……後編P2

社会福祉は充実、でも所得税39%、消費税25%!

ワーキングホリデー・デンマーク
コペンハーゲンの風景。
ガイド:デンマークというと、福祉が充実している反面、税金が高額、という印象がありますが、お給料からもかなり税金が引かれるのですか?

Shoheiさん:はい。若手デザイナーのポストであった私でも、給与明細を見ると39%も税金として引かれていて愕然としたのを覚えています。消費税も日本の5%なんて目ではない、25%!とかなりの高額です。しかし、それらが社会福祉に還元されているため、教育費は大学まで無料ですし、病院での診察費も無料、年金の財源も100%が税金からで老後の介護福祉のシステムもとても考えられています。

そもそもは第二次大戦でドイツに敗戦した時、人という資源をいかに活用するか、小さな国デンマークとして痛感した経験がその社会福祉システムの成り立ちに影響しているようです。人を育て、人を看ることを連帯でやっていこうといこうという考え方です。

また、他の北欧諸国に比べても、大戦後の好景気で働く女性がとても増え、子育てやご老人の介護などを社会全体で応援しようという流れができた事がデンマークの福祉政策を促進させました。現在でも女性の就労率は76%で世界第一位となっていて、デザインのオフィスでも働く女性の多さに驚きました。

デンマークの首都、コペンハーゲンでの滞在予算

ガイド:生活費も割高感があると思いますが?実際はどうですか?

Shoheiさん:安いスーパーで食材を買って贅沢をせずに過ごせば、食費は日本と変わらない程度に感じますが、それ以外は高く感じます。電車やバスの初乗りが400円ちょっとしますし、外食もビール1杯1,000円くらいです。本なども割高感があります。ですので、ワーホリメーカーといえども、旅行者気分で外で遊んでばかりというわけにはいきません。すぐに軍資金が底をついてしまいます。

カナダとは異なり、コペンハーゲンではワーホリメーカー向けの職が少ないですし、おまけに、世界同時不況の影響もあって、雇い主も雇用にあまり積極的ではありません。最近ではワーホリメーカー同士で仕事を取り合うような状況で、1週間に10数時間働けるかどうかという人が多いようです。

あくまで2009年7月現在ですが、現地で滞在費を捻出するということは、現実的ではありません。デンマークにワーホリで来られる場合は最低でも100万円程度の資金を貯めて渡航される事を強くお勧めします。それで贅沢をしないで半年ほど過ごせるかどうか、そのくらいだと思います。


>>デンマークでのオススメの過ごし方>>
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