留学先の国・都市を選ぶ際にとても気になるのは現地での生活費。留学にかかる全体予算のうち、生活費の占める割合はかなり高いこともあり、よく「どこの国が安く生活できますか?」という質問をいただきます。留学したい皆さんにとっては共通の知りたいことの一つでしょう。
各都市の生活費の平均をはかるのは、単純に物価を比較するだけでなく、その国の平均給与水準や為替によっても大きく異なります。そのため、一概にどこの都市が安くてどこが高いと限定するのは難しいのですが、留学生の皆さんにとっては、日本で貯めたお金で現地へ行くので、単純な物価比較は現地生活費を計算するのに参考になると思います。いくつか参考にできる資料をご紹介します。
日本はやっぱり食料品が高い?!
毎年総務省が発表している『世界の統計2007』は、世界各国の物価・家計の比較ができる資料です。それによると日本(総務省統計では東京で計測)の食料品は総じて物価の高い都市の上位にランキングされます。ここでは、資料の一部、牛乳とパンの値段比較をご紹介しますが、その他、豚肉や卵、果物、各野菜でも日本は高い国としてランキングされています。■牛乳 TOP10ランキング(牛乳1リットル当たりの各国の価格)
アジアが牛乳が高い国の上位を占めています。ちなみに、総務省の食品価格資料では中国本土の数字は計測不可で香港とは別地域として計測しています。
ちなみに、留学先として人気がある国だけを抜粋してみると以下のようなランキングになります。一番安いタイで1Lあたり約99円(1バーツ=$0.03/$1=122円換算)、2位のアメリカで約102円です。日本はたしかに平均すると$1.87=約228円ぐらいですが、最近は99ショップでも牛乳が購入できるのを考えると、それほど差はないかもしれませんね。
■パン TOP10ランキング(パン500g当たりの各国の価格)
アジアの中では日本は一番パンが高い国のようです。安い国の上位はインド、アフリカ、ロシア、南米などが上位を占めています。
ちなみに、留学先として人気がある国だけを抜粋してみると以下のようなランキングになります。パンは日本が一番高いんですね。500g/$1.87、日本で通常購入できる1斤(約400g)あたりにすると約182円($1=122円換算)です。ちなみに、ニュージーランドの$0.70の場合、1斤あたり日本円で約68円です!
──上記データの出典/総務省統計局発行,総務省統計研修所編集 「世界の統計 2007」(2007年3月末刊行)
※消費者が購入する主な食料品の各国における小売価格(原則として各年10月の価格)。ここでは為替レートにより米ドルに換算してあります。なお、品質・規格・用途などは国(地域)によって異なります。
※為替レートは1米国ドル当たりの各国通貨年平均値で換算。
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