不審な出来事
女性の携帯電話に無言電話が続く。遅ればせながら非通知の電話に出ないようにする。郵便物がなくなっているようだと気がつくのは半月ほど経ってからだ。そして、休日にベランダに干した洗濯物がなくなっていることに気がつく。(関連ガイド記事「色情盗の盗むモノ」)女性の勤務先に差出人の名がない郵便物が届く。不審に思いながら開封してみると、細かく切られた布きれが出てくる。はじめは何かわからなかったが、ハッと体が硬くなる。なくなった自分の下着ではないか!?
最近頻繁にあった無言電話を思い出す。そして下着ドロボウ。きっとその男が犯人だろう。ということは、自宅だけでなく勤務先も知られているのだ。でもいったい誰なのか? まったく身に覚えがなく、思い当たらないだけに恐い。これから先、どんなことが我が身に起こるのか。考えただけで身震いがして、言いしれぬ恐怖と激しい孤独を感じる…。
相手がわからないという恐怖
この女性のように、夜道で尾行されていることに気がつかなければ、簡単に自宅や電話番号を知られてしまい、何度か尾行されれば、勤務先だってわかってしまいます。はじめは気がつかないでいても、やがて異変に気づくことがあります。しかし、その時点ではすでにかなりの個人情報は知られていると思って間違いないでしょう。ストーカー規制法が2000 年(平成12)に制定されて以来、かつての夫や恋人からのストーカー行為に対しては大きな効果を上げてきています。
しかし、相手のわからないストーカー行為に「法律では取り締まれないかもしれないが、かなりの恐怖を味合わされる」ことで悩む人は多いようです。「恐い目に遭った」だけでは警察に届け出ることも躊躇するでしょう。当然、新聞やテレビなどのニュースで取り上げられることはありません。報道されないからといって、事件が起きていないわけではないのです。
ここではコンビニからつけられるという事例を挙げていますが、これが電車内からであっても同じことです。きっかけは何であろうと、ストーカーという文字通り「こっそり後をつけられる」ことからすべては始まります。ある日、誰かにつけられてしまったら!? いったい、どうしたらそんな被害を防ぐことができるのでしょうか?