LUMIX DMC-G1 レビュー
マイクロフォーサーズフォーマットに準拠したデジタルカメラの第1弾となるLUMIX DMC-G1。マイクロフォーサーズは素子の大きさはフォーサーズのそれと変更していないが、全体として小型化を前提とした新規格だ。
と、いうわりにはDMC-G1のボディは極端な小型化はされていないようにも見える。
そのあたりの考察も含みつつ、レビューをしていくとしよう。
LUMIX DMC-G1
実売価格 72,800円
2008年10月31日発売
▲デジタル一眼レフで最小クラスのE-410と比べても明白に小さい。 |
実際にはE-410/420と比べても半回りほど小さいのだが。
おそらく、小型化をつきつめればさらに小さくすることは可能であったように思われる。
しかし、DMC-G1はあえて極めてオーソドックスなデジタル一眼レフのスタイルにこだわって作られているように感じた。
マイクロフォーサーズという規格をしっかりとしたデジタル一眼レフ(マイクロフォーサーズにはミラーがないので正確にはデジタル一眼「レフ」ではないのだが)のものであるというアピールをするためでもあるのだろう。
たとえば、マイクロフォーサーズはその規格上、光学ファインダーをつけることができない。逆にいえば、ファインダーを取り付ける必要がないのだ。
しかし、DMC-G1ではあえてEVF(用語解説)を搭載して、デジタル一眼レフとほぼ同じスタイルで撮影できるようにしている。
▲EVF部分は通常のデジタル一眼レフと同様のふくらみがあるが光学系ではない。 |
あまりに驚いたのでこちらのガイド記事でEVFについてのみの詳細記事を書いているが、機能として考えたときは光学ファインダーに勝るとも劣らないものを持っている。
ファインダー倍率(用語解説)は1.4倍。これは35mmフルサイズ相当のデジタル一眼レフと同等クラスの大きさだ。もちろん、ファインダー視野率(用語解説)は100%。
追随性に関してはまだ不満がないとはいえないが、EVFの未来が見えてきたといっても決して過言ではないだろう。
その他、形状に関してもオリンパス E-1のようなL字スタイルや、DMC-L1のようなレンジファインダーライクなものではなく、あくまでも「小さなデジタル一眼レフ」となっている。
マイクロフォーサーズは仕様上ミラーがなくなっているので、設計にはかなりの自由度があるはずだ。しかし、今回はオーソドックスな形状を「あえて」選んできたのではないかと思われるのだ。
外見こそデジタル一眼レフのそれに準拠しているが、その操作感はかなりコンパクトスタイルのデジカメに近い。
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