現在66歳のF子さんは2つの銀行口座を使い分けています。パート収入や年金が入金され、食費や光熱費などの支払いに使う地方銀行の普通預金口座と、医療費や家電の買い替えなど、急な出費に備えるお金を置いているゆうちょ銀行の通常貯金です。
今回は、3年後の車の買い替え資金250万円の預け先を検討したF子さんが、最終的にゆうちょ銀行の定期貯金を選んだ理由をご紹介します。

「3年後の車の買い替え」という明確な目的
F子さんは、現在の車にはまだ乗る予定ですが、3年後には安全機能が充実した車に買い替えたいと考えています。
そこで、ゆうちょ銀行の通常貯金に置いているお金のうち、急な出費に備える資金を残したうえで、250万円を車の買い替え資金として分けることにしました。
ちょうどそのタイミングで、ゆうちょ銀行が定期貯金の金利を引き上げました。2026年8月10日からの新しい金利は、3年もので「年0.8%」です。
ゆうちょ銀行の定期貯金は、1カ月から10年まで9種類の預入期間から選べ、1000円以上1000円単位で預け入れできます。3年未満は単利、3年以上は半年複利で利息が計算されます。
仮に250万円を3年間預けた場合、受け取れる利息は次のとおりです。
●ゆうちょ銀行「定期貯金」(3年)
・金利:年0.8%(半年複利)
・税引き前利息:約6万603円
・税引き後利息:約4万8292円
参照:
ゆうちょ銀行
貯金金利の引き上げのお知らせ ゆうちょ銀行
ネット銀行との金利比較で迷う
この話を同居している娘に相談すると、別の選択肢を提案されました。
「定期預金なら、ネット銀行のほうが金利が高いんじゃない?」と。確認してみると、確かに魅力的な金利の商品があります。もし250万円を3年間預けた場合、受け取れる利息は次のとおりです。
●SBJ銀行「はじめての定期預金〈はじめくん〉(インターネット専用)」(3年・新規口座開設者限定)
・金利:年1.62%(単利)2026年8月時点
・税引き前利息:約12万1500円
・税引き後利息:約9万6818円
※SBJ銀行で初めて口座を開設した人が、口座開設月を含む当初3カ月間に預け入れできる商品です。
参照:SBJ銀行
●オリックス銀行「インターネット取引専用預金 eダイレクト預金」(3年)
・金利:年1.35%(半年複利型)2026年8月時点
・税引き前利息:約10万2974円
・税引き後利息:約8万2056円
参照:オリックス銀行
金利だけで比べれば、ネット銀行のほうが有利です。同じ250万円を3年間預ける場合、SBJ銀行なら、ゆうちょ銀行より約4万8500円多く利息を受け取れる計算になります。
そう考えると「ネット銀行も魅力的」。スマートフォンやパソコンを使った手続きも何とかできるのではと思いました。
「自分で管理できる」ことの価値
しかし、F子さんは迷いました。理由は、手続きの難しさではなく、心理的な負担です。
「分からないことがあれば娘に聞くこともできます。でも、これからも自分で管理するお金なので、できれば人に頼らず、分からないことを窓口で確認できる方法を選びたいと思いました」
3年後に使う大切な車の買い替え資金です。誰かに教えてもらいながら管理するより、自分が仕組みを理解し、納得できる方法で預けたい。そう考えるうちに、F子さんの答えは次第に固まっていきました。
「金利」より「自分にとっての使いやすさ」を優先
検討した結果、F子さんは、ゆうちょ銀行の3年もの定期貯金にすることにしました。ゆうちょ銀行なら、いつも利用している窓口で手続きでき、分からないこともその場で確認できます。その安心感が、F子さんにとって大きな決め手になりました。
金利だけを見れば、ネット銀行のほうが有利ですが、今回の250万円は、3年後の車の買い替えに使う大切なお金。運転好きのF子さんにとっては譲れない使途でもあります。少しでも高い利息を得ること以上に、自分で管理できることが重要です。こうしてF子さんは、250万円をゆうちょ銀行の3年もの定期貯金に預けることにしました。
お金の「役割」を決めてから預け先を考える
F子さんは、お金の目的に合わせて置き場所を分けています。日常の生活費は地方銀行、急な出費に備えるお金はゆうちょ銀行の通常貯金、そして3年後の車の買い替え資金は、ゆうちょ銀行の定期貯金です。
それぞれのお金に「何のためのお金なのか」という役割を持たせることで、必要なときに使えるお金と、将来のために取っておくお金を区別しています。こうしておけば、将来の目的のために確保しているお金を、日々の生活費としてうっかり使ってしまうことも防げます。
金利が上昇している今、いろいろな目的のお金を普通貯金などに置いたままにしていないか、確認してみることも大切です。その際は、「いつ使うお金なのか」「どのくらいの期間動かさないのか」「窓口で相談したいのか、オンラインで完結したいのか」などを踏まえ、自分にとって管理しやすい預け先を選びましょう。







