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スタンバイモード・休止状態を活用しよう

ノートPCを使うたびに電源入り、電源切りで起動時間にイライラしている方はいませんか?

上倉 賢

執筆者:上倉 賢

ノートパソコンガイド

ノートPCを机の上でデスクトップPCの代わりに使っている人の中には、あまり関係ない人もいるかもしれないが、ノートPCではいちいち電源を切る(シャットダウン)必要はない。
電源を切った状態からOSを立ち上げる(コールドブート)とWindowsが立ち上がって使える状態になるまで数分かかるのが当たり前であるが、半分だけ電源を切ったような状態のスタンバイ状態から復帰させれば機種や条件にもよるが10~30秒(長ければ1分等:Windows98系は遅い)程度で復帰が可能である。特に持ち歩いて利用している人は、出先で電源を入れてOSを立ち上げて、使い終わったらOSをシャットダウンさせるなどという面倒で時間のかかる行為をする必要は全くない。液晶を開けるとスタンバイ状態から復帰、閉じるとスタンバイ状態へという設定にするのが一番スマートだ。ちなみに液晶を閉じる閉じないということは出来ないが、デスクトップPCにもスタンバイ等の機能はある。

それではスタンバイとは一体なんなのか?

昔はサスペンド/レジュームなどと呼ばれていたスタンバイであるが、この動作を簡潔に解説すると、

メモリにだけ電気を流してメモリの内容をそのまま保持する。

という事である。この状態ではメモリ以外には電気が流れないので、AC電源に接続しないで、バッテリだけでも数日から一週間程度は、この状態を維持する事が可能である。復帰が早いのもメモリには既にスタンバイにさせる前の状態が記録されているので、OSを起動させるなどの時間のかかる行為は必要なく、素早く元の状態に戻る事が可能だ。
もちろん、アプリケーションソフトを利用している途中等のどんな状態でもその状態を保持しつづけられるので、ノートPCを取り出し液晶をあけて10秒程度待つだけですぐにノートPCの利用が可能で、起動時間にいらいらすることはなくなる。もしも電源を切った状態からこのような事をやろうとすれば、電源を入れてから切るだけでも5分程度の時間がかかるだろう。
もちろんこのスタンバイ状態では電気を消費するので、バッテリもしくはAC電源が必須である。
スタンバイに似たモードに休止状態(ハイバネーション)というもある。これはスタンバイ状態ではメモリに保持しつづけるデータをHDに書き込むモードのことで、HDに書き込まれるということはその間は電気を一切消費しないので、AC電源は必要ないし、バッテリは自然放電以外に消費されない。出先で使用中にバッテリを交換したいといった時や、バッテリをなるべく消費させずに休止状態にさせたい場合に使える。もちろんこのモードではHDへの書き込み・読み込みに30秒から1分ほどの時間がかかるが、電源を入れなおす事を考えればこちらの方が早い。

スタンバイモードの設定方法

スタンバイモードの設定方法はこちらでどうぞ

私のお薦めは、

  持ち運ぶノートPCの場合 机に置きっぱなしのノートPC*2
液晶を閉じた時 スタンバイ なし(液晶画面が消えるだけ)*1
電源ボタンを押した時 休止状態 スタンバイ

*1 個人的には机に置きっぱなしのノートPCで、使い終わったら液晶を閉じると言う行為は無駄に思える。
*2 バッテリが搭載されていないノートPCもあるので、スタンバイにする時は停電やACアダプタの取外しなどに注意する必要がる。

注意しなければいけないのは、Windows 98/Me系列の OSを使っている場合はOSがたびたび不安定になるので、一日に一回は再起動させたほうが無難だ。Windows 2000の場合は気にしないでも問題は少ないが、一ヶ月に一回程度再起動させておけば安心かもしれない。また、どんな状態でスタンバイ可能と言っても万が一の失敗を考えたら、スタンバイや休止状態に移行する前にデータを保存しておく事をお薦めする。

次世代 OS Windows XP では

スタンバイ・休止状態共にさまざまな工夫により数秒から長くても数十秒レベルまで高速化されるそうである。(特にWindows 98系の)ノートPCの場合、1秒以下で使えるPDA類に比べれば、眠たくなるほど遅い時間がかかっていたが、この辺の改良はノートPCユーザーとしてはかなり期待。

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