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桜守と行く信州飯田下伊那の名桜巡り(3ページ目)

飯田下伊那桜は、樹齢300年を越える巨木・古木の名桜が10本以上もあります。見頃時期は場所を変え一ヶ月に渡るので、”案内人『桜守』巡る旅”というプランを利用され名木巡りをしてみませんか。

執筆者:森 俊二

飯田市大宮通りの桜並木

大宮通りの染井吉野の並木・今年に目安は4/3~4/14
サクラといえば、染井吉野(ソメイヨシノ)を指すほど、ソメイヨシノは日本全国の公園や街路・河川の堤防など各所に広く植えられているサクラだ。このサクラは、江戸時代末期に江戸周辺で生まれたエドヒガンとオオシマザクラの雑種で、葉の展開に先立って花が咲き、それも豪華なので、花としては見応えがある。同じ桜が同じ時期に揃って咲くので、花見には欠かせないサクラなのである。

飯田市では、大宮通りの中央分離帯の両側を400メートルにも渡って並木桜として植えられている。 分離帯の間は、散策路になっているので、ゆっくり歩いて花見を楽しむことが出来、見頃時期には花のトンネルとなり市民や観光客で賑わう場所だ。

突き当たりは明神さま

大宮通りの突き当たりは、境内にもサクラが植わっている「大宮諏訪神社」で、地元では「明神さま」として親しまれているところだ。

明神さまとは、信州一之宮「諏訪大社」に祭られている諏訪明神(大国主命の子、建御名方命)の事だ。「諏訪大社」では、7年に一度、寅(とら)と申(さる)の式年毎に、御柱式年大祭が行われるが、この飯田の大宮諏訪神社でも同じ年に式年大祭がある。こちらは御興渡御(みこしとぎよ)の式年大祭と呼ばれ、合わせて「お練りまつり」 が行なわれ、大名行列や獅子舞などが飯田の市街を練り歩き、大勢の人が見物に訪れる(次回:2010年)。

昔ながらの伝統が残る文化都市「飯田」

飯田市は、今回の平成大合併で、南アルプスの山麓の秘境「遠山郷」の「上村」と「南信濃村」を編入し、平成17年10月1日付けで『新飯田市(人口:約11万人/長野県で4番目)』となったが、ここでは旧市街地を中心に、簡単に紹介しよう。

昔は小京都と呼ばれた城下町&宿場町「飯田」

もともと飯田は、江戸時代長姫藩が置れた城下町として、三州街道(国道153号線)や秋葉街道(国道474号線&国道361号線)・遠州街道(国道151号線)・大平街道(県道8号 飯田南木曽線)の分岐点として大いに賑わった宿場町でもある。しかも、その町並みは信州の小京都と呼ばれたところだった。

終戦直後に大火!そして 整然と区画された防災都市「飯田」へ

防災都市「飯田市」のリンゴ並木通り;飯田市役所観光課提供
ところが、終戦直後の昭和22年(1942)大火に遭い、町の殆どが灰燼(かいじん)に帰してしまった。 桜の古木が難を逃れ、生き延びているのは奇跡では無いか思うほどだ。

復興に際して、飯田市中心街には二本の防火帯道路が街の中心で交差し、町が4分割になるように整備されている。万が一の大火災時には延焼を防ぐ為の考慮がなされていて、都市計画のモデルとされている。特に防火帯道路の内の一つが並木通りと呼ばれ、『りんご』が植えられていることでも知られている。

昔ながらの伝統が残る文化都市「飯田」

現在、飯田市の町並みはすっかり近代的な装いになり、昔の面影は残っていないが、先祖代々受け継いできた文化や技は脈々と引き継がれて残っている。特に
水引工芸品:水引・元結の産地(全国シェア70%の生産高)
開催される「いいだ人形劇フェスタ」
和菓子:飯田には、名水「猿庫の泉」が湧出しており、茶道の文化と共に和菓子文化も発展を遂げ、銘菓といわれる代表的なお菓子をもつ老舗が多い。有名な和菓子をあげて見ると
  栗きんとん「栗里亭」・水菓子「おさなぶり」・紅白の「赤飯万十」
  くるみ餅「ははき木」・「大名きんつば」・黄味あんも「巣ごもり」 ほか などが有名で、飯田は、昔ながらの伝統が残っている文化都市なのだ。


アクセス》:
 ・車:中央高速道飯田インター
 ・高速バス:信南交通の新宿線・横浜線・名古屋線・大阪線・長野・松本線
 ・鉄道:JR東海)飯田線飯田駅
 (中央線岡谷駅乗り換え/東海道線豊橋駅乗り換え)
 ・地図情報 - 長野県飯田市
・平成19年版:07/03/21
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