老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、70歳まで厚生年金に加入して働いた場合、年金がどのくらい増えるのかについて解説します。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
Q:69歳で厚生年金に加入して働いています。70歳まで働くと年金はどのくらい増えますか?
「69歳です。昨年8月から厚生年金に加入する会社で派遣社員として働いています。給与は月25万円程度です。年金は年間156万円受け取っています。このまま70歳まで働いた場合、年金はどのくらい増えるのでしょうか?」(元さん)

A:70歳まで厚生年金に加入して働けば、老齢厚生年金は少しずつ増えます
老齢厚生年金は、厚生年金に加入した期間や平均標準報酬額などをもとに計算されます。そのため、厚生年金に加入して働いた期間も、将来受け取る老齢厚生年金の額に反映されます。
2003年(平成15年)4月以降の加入期間について、老齢厚生年金(報酬比例部分)は、次の計算式で求められます。
平均標準報酬額×5.769/1000×厚生年金加入月数
※従前額保障での計算方法。スライド率等については省略。乗率は、昭和21年4月2日以降生まれに適用されるものを使います。
元さんは昨年8月から厚生年金に加入して働いているそうですが、今回は標準報酬月額25万円で12カ月加入した場合を例に、年金がどのくらい増えるかを試算します。
25万円×5.769/1000×12カ月=年額約1万7307円
となり、月額では約1440円増える計算になります。
大幅な増額ではありませんが、厚生年金に加入して働いた期間は、将来受け取る老齢厚生年金に反映されるため、保険料が無駄になることはありません。
また、65歳以降も厚生年金に加入して働いている人は、「在職定時改定」により、前年9月から当年8月までの加入実績が毎年見直されます。見直された年金額は10月分から反映され、実際の振り込みは12月からとなります。
なお、70歳になると原則として厚生年金の被保険者資格を失うため、それ以降は厚生年金保険料を納める必要はありません。
実際に増える年金額は、標準報酬月額や賞与、加入期間によって異なります。正確な見込額を知りたい場合は、「ねんきんネット」や年金事務所で確認するとよいでしょう。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)






