
猛暑が予想されている2026年の夏。暑いのを我慢するのではなく、エアコンを上手に使いつつ電気代を節約したいと誰しも考えているのではないでしょうか。
エアコンの電気代節約方法でよく耳にする、「冷房よりドライ(除湿)の方が電気代が安い」という説。これは半分正解で、半分は間違いです。エアコンの除湿機能は「弱冷房除湿」か「再熱除湿」の方式で動いていて、自宅のエアコンの除湿がどちらの方式で動いているかにより、冷房と比較したときの電気代が大きく異なってくるからです。
一部のメーカーで「ハイブリッド除湿」方式のものもありますが、これはその環境に最適な運転をしてくれるタイプなので、今回は「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の違いや、それぞれ除湿運転と冷房運転のどちらがいいのかをご紹介します。
「弱冷房式」と「再加熱式」の違いは? 温度・湿度・電気代を比較
エアコンの除湿機能は「弱冷房式」と「再加熱式」の2種類があり、2つの除湿方式の最大の違いは、「水分を取り除いた後の空気を、温め直して部屋に戻すかどうか」にあります。

東京電力グループが過去に実施した実測試験(設定温度24度の場合)のデータでは、1時間当たりの電気代の目安は以下のようになっています。
- 弱冷房除湿:約5.3円
- 冷房:約12.4円
- 再熱除湿:約16.8円
(参考:東京電力 くらひろ by TEPCO「エアコン除湿の電気代を解説!冷房・除湿機との料金比較や節約法も」)
弱冷房式と再加熱式によって違う! 自分の家はどっち?
実は、全てのエアコンに両方の機能が付いているわけではありません。ご自宅のエアコンがどちらの方式かを見分けるには、リモコンのボタンを確認するのが一番簡単です。
弱冷房除湿の可能性が高いケース
リモコンに「除湿」や「ドライ」とだけ書かれたボタンがある場合、多くの場合は「弱冷房除湿」です。比較的リーズナブルなモデルに多く搭載されています。
再熱除湿が付いているケース
リモコンに「カラッと除湿(日立)」や「さらら除湿(ダイキン)」「さらっと除湿冷房(三菱)」など、各メーカー独自の快適性をアピールする名称のボタンがあれば、再熱除湿機能が搭載されています。こちらは主に中~高機能な上位モデルに備わっている機能です。
【気温・湿度別】ドライと冷房、どちらがベスト?
気温や湿度に合わせてモードを使い分けることが、快適性と電気代の節約を両立する最大のコツです。具体的な使い分けの目安は以下の通り。
【冷房がベストなとき】
- 目安:外気温が30度以上の真夏日、または室内がとにかく暑いとき
- 理由:部屋全体の温度を一気に下げるパワーは冷房が一番です。まずは冷房で室温を下げ、その後キープするのが効率的です。
【弱冷房除湿がベストなとき】
- 目安:梅雨時期や夏の夜など、「気温はそこまで高くない(26~28度程度)けれど、湿度が70%以上あってジメジメする」というとき
- 理由:ほんの少し部屋を冷やしながら水分を効率よく飛ばしてくれるため、最も電気代を安く抑えながら不快感を解消できます。
【再熱除湿がベストなとき】
- 目安:梅雨の肌寒い日や、5月・10月などの長雨で「気温が低い(25度以下)のに、湿度が高くて洗濯物が乾かない・不快」なとき
- 理由:弱冷房除湿や冷房を使うと部屋が寒くなりすぎてしまいます。再熱除湿なら、室温を下げずに湿度だけを下げることができるため、体が冷えやすい冷え性の人や体調管理が必要なときにも最適です。
弱冷房除湿・冷房・再熱除湿、電気代を節約するにはどれがいい?
先ほどの東京電力グループの試算データを基に、仮に1日8時間、1カ月(30日間)使った場合の電気代を計算してみましょう。
- 弱冷房除湿:5.3円×8時間×30日=1272円
- 冷房:12.4円×8時間×30日=2976円
- 再熱除湿:16.8円×8時間×30日=4032円
梅雨時期や夏の少し落ち着いた気候の日に、冷房の代わりに「弱冷房除湿」を賢く使うことができれば、1カ月で約1700円の節約になります。
逆に、冷えを嫌ってよく調べずに「再熱除湿」を24時間つけっぱなしにしてしまうと、冷房よりもかえって電気代が高くなってしまうため注意が必要です。
(参考:HTBエナジー「エアコンの除湿と冷房、電気代が安いのはどっち?」)
エアコンの電気代を節約する最大の鍵は、「今の不快感の原因が温度なのか、それとも湿度なのか」を見極めることです。暑い日は迷わず「冷房」で温度を下げ、少し気温が落ち着いたジメジメ日には「弱冷房除湿」を味方につける。この2つを気温と湿度に合わせてスイッチするだけで、エアコンの快適性を損なわずに、夏の電気代を賢く節約することができますよ。







