国債・債券

知らないと損する!個人向け国債「中途換金」の落とし穴

個人向け国債は安全性の高い金融商品ですが、「いつでも自由に引き出せる」と思っていると注意が必要です。中途換金には一定の制限やペナルティーがあります。知らないと損をしてしまうポイントを初心者向けに分かりやすく解説します。※サムネイル画像:PIXTA

田代 昌之

田代 昌之

資産運用・ビットコイン ガイド

1979年生まれ、中央大学文学部卒業。新光証券(現みずほ証券)やシティバンク、投資助言会社などでアナリスト業務やコンプライアンス業務を経験したのち、暗号資産交換業者や証券会社の取締役に従事。2026年よりIRコンサルティングを手掛けるU's企画に参画。

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個人向け国債の注意点(画像:PIXTA)
個人向け国債の注意点(画像:PIXTA)

個人向け国債は元本保証で安心感のある商品ですが、「必要なときにすぐ現金化できる」と思っていると思わぬ落とし穴があります。中途換金にはルールがあり、それを理解しておくことが重要です。

1年間は換金できない点に注意

まず大前提として、個人向け国債は発行から1年間は原則として換金できません。この期間中は資金を引き出すことができないため、短期間で使う予定のあるお金には向いていません。この点は定期預金と比べても制約が強い部分です。

中途換金にはペナルティーがある

1年経過後は中途換金が可能になりますが、ここでも注意が必要です。換金時には「直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685」が差し引かれます。つまり、受け取っていない分の利息が減る形になるため、実質的にはペナルティーがあると考えるべきです。短期間で解約すると、思ったより利息が少ない、あるいはほとんど受け取れないと感じることもあります。

この仕組みは、長期保有を前提とした商品設計になっているためです。国としては安定的に資金を調達する必要があるため、頻繁な売買を想定していません。そのため、個人向け国債は「余裕資金でじっくり運用する」ことが基本となります。

また、金利の観点からも注意が必要です。例えば、金利上昇局面で中途換金し、新たな高金利商品に乗り換えるという戦略も考えられますが、その際には利子の差し引きがあるため、必ずしも有利になるとは限りません。乗り換えによるメリットとデメリットをしっかり比較する必要があります。

余裕資金での運用が基本

初心者にとって大切なのは、「すぐに使うお金」と「当面使わないお金」を分けて考えることです。生活費や緊急資金は流動性の高い預金で保有し、余裕資金を個人向け国債に回すことで、無理のない運用が可能になります。

個人向け国債は安全性が高く魅力的な商品ですが、ルールを理解せずに利用すると、本来のメリットを活かせません。中途換金の仕組みをしっかり把握し、自分の資金計画に合った使い方をすることが重要です。

■個人向け国債の固定金利型の商品情報

・満期:固定3年(3年満期)、固定5年(5年満期)

・金利:固定金利(発行時に決定し満期まで変わらない)

・購入単位:1万円から(1万円単位)

・発行:毎月発行(発行日は毎月15日前後)

・中途換金の要件:発行から1年経過後に可能(ただし直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれる)
 

■個人向け国債・変動10の商品情報

・満期:10年

・金利:変動金利(半年ごとに見直し、最低金利0.05%保証)

・購入単位:1万円から(1万円単位)

・発行:毎月発行(発行日は毎月15日前後)

・中途換金の要件:発行から1年経過後に可能(直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれる)

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