
クレジットカードやスマートフォンでのタッチ決済が広がり、「かざす」「読み取る」といった支払方法が一般的になりました。現金を使わずに1日を終えることも珍しくありません。
現金が当たり前だと思われていた神社のお賽銭(さいせん)や運転免許証の更新、おもちゃのガチャガチャにもキャッシュレス化の波は押し寄せています。この波は今後、どのような領域へと進んでいくのでしょうか。
最新のキャッシュレス決済事情に詳しい消費経済アナリストの渡辺広明さんに質問しました。
Q. 今後キャッシュレス化が進む「意外な場所」はどこですか?
「お賽銭やガチャガチャに続き、今後キャッシュレス化が進むと言われる意外な領域はありますか?
お賽銭に関しては神社側の負担が大きいと話題になることも増えましたが、導入側にはどんなメリットがありますか?」
A. 注目されているのは「結婚式のご祝儀」や「PTA会費」などです
渡辺さん:今後の進出先として注目されるのは、「結婚式のご祝儀」や「学校の集金やPTA会費」などです。特に結婚式のご祝儀のキャッシュレス化は、遠方からでも送ることができたり、新札を用意する手間を省くことができたりするといった利便性が支持されています。
導入側の最大のメリットは、「現金管理コストの削減」です。
近年、銀行での大量の硬貨預け入れには高額な手数料が発生するため、お賽銭などの小銭を処理するだけで赤字になるケースもあります。キャッシュレスなら手数料を抑えられ、盗難や紛失のリスクも激減します。
また、遠隔地でも売上をリアルタイムで把握できることから、経営の効率化に直結します。
「財布を持たない」が日常に
渡辺さん:キャッシュレス化の波は、政府が「2030年にキャッシュレス決済比率65%を目指す」という方針を掲げたこともあり、今後ますます拡大するでしょう。今や「約9割が財布を持たずにコンビニに行ける」と回答するなど、財布を持たない生活は日常化しています。
そろそろタッチ決済に切り替えたいと考えている人には、スマートフォンでの利用をおすすめします。スマホを端末にかざすだけで支払いが完了するため、操作がシンプルで煩雑な手間がかかりません。その場合は、JCBカードなどの主要な国際ブランドを選ぶとより安心でしょう。

渡辺 広明(わたなべ・ひろあき)プロフィール
消費経済アナリスト。コンビニ店長をキャリアのスタートにバイヤーやメーカーのマーケターとして 780品以上の商品開発に携わった経験から、消費者目線の現場とデータを掛け算し分かりやすいニュース解説など報道からバラエティまで幅広くメディアで活動中。






