老後破産に陥ってしまう人には、どのようなお金の使い方の共通点があるのでしょうか。元銀行員の筆者と共に考えてみましょう。
過信が老後破産を呼ぶ
老後を迎える時点で、「年金が足りない」「働かないと生活できない」と感じている人は、お金の使い方を慎重に考える傾向があります。そのため、最悪の事態は回避できるケースも少なくありません。
一方で注意が必要なのは、「貯金がある」「年金もあるから問題ない」と考えている人です。こうした人ほど、思わぬ形で老後破産に陥ってしまう可能性があります。
その理由は、過信です。
退職時にまとまったお金があり、一定額以上の年金が見込めると、安心感は大きいでしょう。しかし、老後は収入が限られている生活であることを忘れてはいけません。
今までと同じ暮らしが本当に続けられるのか、シミュレーションなどで確認し、根拠のない自信を持たないことが大切です。
「誰かのため」の支出では生活できない
老後は退職金というまとまったお金を手にする機会があるため、子どもをはじめ親族や友人から、「援助してほしい」「お金を貸してほしい」「保証人になってほしい」といった相談を受けることもあります。本当に困っているなら助けてあげたいと思うのが人情でしょう。しかし、そのお金が必ず返ってくるとは限りません。
実際に、子どもの事業の借金で連帯保証人になり、事業が失敗したことで財産を失い老後破産を迎えたというケースは珍しくありません。
「誰かのために」「頼られているうちが花」と手助けすることがあるとしても、そのときはあげたものとして考えられる範囲にとどめることが重要です。
大切なのは、自分の生活は自分で守らなければならないということです。
特に親子関係では、将来の同居や介護の話と混ざり合い、「助けなければならない」と考えてしまうこともあります。
そんなときこそ冷静に自分の状況を確認し、本当に受け入れてよい申し入れなのかを吟味する必要があります。
老後破産は「お金がない人」だけの話ではない
老後破産というと、お金がない人が陥るものと思われがちです。しかし実際には、「あの人が?」と思うような人が陥ってしまうケースも少なくありません。お金にだらしない人は論外ですが、むしろ人がよく優しい人ほど巻き込まれてしまうことがある。
それが老後破産の怖さなのです。老後のお金は「増やす」よりも、「守る」「手放さない」意識が重要です。








