老後に定期預金を利用する人は多いのですが、預入先を探すときに金利ばかりを気にしてしまう人が少なくありません。しかし、高金利の定期預金にはいくつかの条件が課されていることも多いので注意しましょう(画像:amanaimages)
そもそも、老後破産しないための定期預金の使い方はあるのでしょうか。元銀行員の筆者と共に考えてみましょう。
金利に惑わされない
定期預金に預け入れるとき、できるだけ高い金利の商品や金融機関を選ぶのは自然なことです。それ自体は間違いではありません。しかし、高い金利が設定されている商品には、「極端に預け入れ期間が短い・長い」「高額な預け入れが前提」といった条件が付いていることが多いのです。
①極端に預け入れ期間が短い・長い
現在取引していない金融機関で高金利の定期預金を見つけると、預け替えを検討する人もいるでしょう。ただし、預入期間が極端に短い場合は、優遇金利がすぐに終了し、通常金利に戻ってしまいます。また、預け替え先が近隣にない場合、老後の生活では利便性が下がる可能性もあります。
一方、預入期間が長すぎる場合は、他の金融商品の金利が上昇しても、そのまま預け続けることになります。本来得られたかもしれないリターンの機会を逃してしまうこともあるのです。
金利は重要な判断材料ですが、金利だけに目を向けるのは危険だといえるでしょう。
②高額な預け入れが前提となっている
一定額以上を預け入れることで高金利が適用される商品もあります。しかし、その間は原則として資金を動かせません。もちろん中途解約は可能ですが、その場合は普通預金並みの金利になることが多く、期待していた利息は受け取れなくなります。
さらに問題なのは、高額な定期預金を解約するとき、本来必要な金額以上に資金を引き出してしまうケースが少なくないことです。
人間の心理として、「せっかく解約したのだから」と、つい多めに使ってしまうことは十分に考えられます。その結果、資金管理が甘くなり、老後資金が目減りしてしまう可能性もあるのです。
老後破産を防ぐには「分けて預ける」
老後破産を防ぐためには、資金を分けて預け入れることが大切です。まずは、近々使う予定のあるお金、しばらく先に使うお金、当面使う予定のないお金、に分けて考えましょう。
お金を用途ごとに分けることで、適切な預入期間や金額が見えてきます。
すぐに使う予定のあるお金は、短期間の定期預金など、比較的引き出しやすい商品を選ぶことが大切です。
しばらく先に使うお金であれば、それまでの期間でできるだけ多く利息を得られる金融機関を選びます。ただし、満期日は利用予定日より前に設定することを忘れてはいけません。
使う予定のないお金は、まとまった金額で預け入れた方が高い金利が適用されやすい傾向があります。ただし、前述のとおり、解約後に、気付かないうちに資金を取り崩してしまう可能性もあります。
だからこそ、全てを一本の定期預金にまとめるのではなく、期間や金額を分散させ、計画的に管理していくことが大切なのです。







