骨・筋肉・関節の病気

Q. 膝の痛みで「偽痛風の疑い」と診断されました。痛風よりも軽い病気でしょうか?

【形成外科医が回答】「偽痛風」は名前に「偽」と付きますが、決して痛風より軽い病気ではありません。特徴と痛風との違い、高齢者が特に注意すべきポイントについて解説します。

井上 義治

井上 義治

皮膚・爪・髪の病気 ガイド

形成外科専門医

慶應義塾大学卒業後、形成外科、一般消化器外科、乳腺外科、頭頚部外科、整形外科の研修を経て、現在、横浜いずみ台病院勤務。総合診療に従事しております。 2013.8.25 読売新聞「からだの質問箱」で巻き爪について執筆しました。 215.3.10 公明新聞で「ロコモティブシンドローム」を執筆しました。

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Q. 膝の痛みがあり「偽痛風の疑いがある」と診断されました。痛風よりも軽い病気なのでしょうか?

膝痛

突然の強い膝の痛み。偽痛風の可能性も……

Q. 「突然、膝に激痛が走り病院を受診したところ、『偽痛風の疑いがある』と診断されました。非常に強い痛みなのですが、偽痛風というのは痛風に比べれば軽い病気なのでしょうか?」

A. 「偽」と付きますが、全く別の病気です。痛風より症状が軽いわけではありません

「偽痛風(ぎつうふう)」は、名前に「偽」と付いていますが、これは症状が痛風に似ているために付けられた名称です。痛風よりも症状が軽いわけではありません。痛風と同様に、関節に激しい痛み、腫れ、熱感を伴う急性の関節炎を引き起こす病気です。

痛風と偽痛風の大きな違いは、関節にたまる「結晶の種類」にあります。
  • 痛風……尿酸の結晶が原因で発症する病気
  • 偽痛風……ピロリン酸カルシウムという結晶が関節に沈着することで発症する病気
 また、痛風は足の親指の付け根に多く見られるのに対し、偽痛風は膝の関節に最も多く発症します。次いで手首、肩、足首など大きな関節に起こりやすいのが特徴です。

さらに、発症しやすい層にも違いがあります。痛風は成人男性に多い傾向がありますが、偽痛風は高齢者に多く、男女を問わず発症する病気です。加齢に伴って軟骨の変性が進むことが背景にあると考えられています。

偽痛風は、一度発症すると激痛のために歩行が困難になることもあります。「痛風よりも軽い病気」と考えてはいけません。適切な消炎鎮痛剤の使用などで、症状を抑えることは可能です。関節に痛みや腫れを感じた場合は、自己判断で放置せず、速やかに専門医の診察を受けることが重要です。

さらに詳しく知りたい方は、「関節炎の種類・症状・治療」をあわせてご覧ください。
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