預金・貯金

定期預金なら安心、はもう古い?知っておきたい3つの注意点

定期預金は元本保証の金融商品ですが、いくつか注意しておきたいこともあります。今回は、初心者の方が納得して大切な資産を預けられるよう、定期預金の代表的な3つの注意点を解説します。※サムネイル画像:amanaimages

舟本 美子

舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金 ガイド

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定期預金は、預け入れの期間をあらかじめ決めることで、普通預金よりも高い金利が期待できる元本保証の金融商品です。

しかし、この「元本保証で安心」という仕組みも、実はリスクがゼロというわけではありません。初心者の方が納得して大切な資産を預けられるよう、定期預金の代表的な3つの注意点を解説します。
<目次>

1. 元本保証でもお金の「価値」が減る?(インフレリスク)

定期預金の弱点は、「インフレ(物価上昇)」に弱いことです。インフレとは、モノやサービスの値段が上がり、相対的にお金の価値が下がることを指します。

「元本保証だから1円も減らない」と思っていても、世の中の物価上昇のスピードに定期預金の金利が追いつかなければ、実質的にお金は減っているのと同じ状態になってしまいます。

●お金の「価値」が下がるってどういうこと?
例えば、現在100万円で買える車があるとします。もし物価が年2%上昇した場合、1年後、その車を買うには102万円が必要になります。

このとき、定期預金に預けていた100万円に年0.5%の利息がついた場合、1年後の受取額は100万5000円(税引前)です。額面上の数字は増えていますが、今年買えたはずの車が来年は(物価上昇で)買えないという事態が起こります。

これが「実質的な価値の目減り」です。特に近年は、身近な食品や光熱費などの値上がりが続いています。

銀行が元本保証してくれても、世の中の物価上昇が進めば買えるモノが少なくなり、実質的にお金が減っているのと同じ状態になってしまいます。

2. 上昇する金利の「波」に乗り遅れるかも(固定金利リスク)

市場金利が上昇する局面では、長期の定期預金に預けることで、思わぬ機会損失が生じることがあります。

その理由は、定期預金の多くが、預け入れ時の金利が満期まで続く固定金利だからです。

例えば、年0.8%の5年もの定期預金に100万円を預けた直後に、世の中の金利がさらに上がり、同じ銀行で年1.2%の定期預金が登場したとします。

そのまま預け続けた場合は年0.8%の利息しか受け取れませんが、もし預けていなければ年1.2%の定期預金に預けて、より高い利息を得られるチャンスがありました。

このように、高い金利で運用できたはずの機会を逃してしまうことは、長期固定の定期預金における注意点の1つです。

●金利の波に乗るにはどうすればいい?
2026年現在は金利がさらに上がる可能性もあり、こうした状況下では、「5年」「10年」といった長期の定期預金で、まとまった金額を預けるのは避けたいところです。

まずは「1年」や「3年」といった比較的短い期間のものを選び、満期が来るたびによりよい金利の預け先を検討するほうが、上昇する金利の波を上手につかまえられるでしょう。

3. 大きなお金は1つの銀行にまとめない(金融機関の破綻リスク)

銀行などが万が一破綻した際、預金者を守る仕組みとして「預金保険制度(ペイオフ)」があります。この制度によって確実に保護されるのは、1つの金融機関につき「元本1000万円までとその利息(外貨預金などは対象外)」です。

退職金などの大きな資金を保有している場合は、1つの銀行にまとめず、複数の銀行に分散して預けるなどの対策をしておくことも大切です。

定期預金が向いているのはどんな人?

定期預金は元本が保証されており、いざというときの流動性も高いというメリットがある一方、インフレや金利変動といった注意点もあります。

こうした特徴を踏まえると、定期預金は次のような方に向いています。

まずは、退職後の生活資金などリスクを取って大きく増やすよりも、「減らさない」ことを重視したシニア世代に向いています。

また、住宅の頭金や教育資金、将来の医療・介護費用など、数年以内に使う予定のある大切なお金を、日々の生活費と分けて安全に管理しておきたい場合にも適しています。

さらに、貯蓄と生活費を分ける習慣をつくるための第一歩として活用するのも1つの方法です。

インフレ時代に合わせた「守りと攻め」のバランスを

今の時代、定期預金だけで資産の全てを管理していると、物価上昇によって「お金の実質的な価値」が目減りしてしまうリスクがあります。

1000万円を超える資金があるなら複数の銀行に分けるか、同じ安全資産の「個人向け国債」を検討するなどして資産を守ること。さらに、当面使う予定のない余裕資金については、新NISAなどを活用して分散投資を行い、インフレに負けない資産を育てましょう。

これからの資産管理は、安全性を確保する「守り」だけでなく、インフレや金利上昇にも備える「攻め」の視点を組み合わせることが大切です。
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