人間関係

夫が突然「20種類のサプリ」を飲む健康オタクに……。マイホーム購入先送りの事態にあぜん

45歳を過ぎて夫が突然、マラソンとサプリ沼にハマった。一時期は20種類近くのサプリを飲み、まとめ買いにボーナスをつぎ込む始末。浪費を続ける夫に、マイホーム購入も先送りせざるを得ない事態に陥っているというのだ。※サムネイル画像:PIXTA

亀山 早苗

亀山 早苗

恋愛 ガイド

どうして男女は愛し合うのか、どうして憎み合うのか。出会わなくていい人と出会ってしまい、うまくいきたい人とうまくいかない……。独身同士の恋愛、結婚、婚外恋愛など、日々、取材を重ねつつ男女関係のことを記事や本に書きつづっている。

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マラソンとサプリに沼った夫(画像:PIXTA)

マラソンとサプリに沼った夫(画像:PIXTA)

健康維持には誰もが興味や関心をもっているもの。食品だけでとりきれない栄養はサプリでとることが有効なこともある。だがそれが行きすぎると、かえって健康を損ねる場合もないとは言い切れない。サプリは肝臓で解毒・分解されるが、過剰に服用すると肝臓への負担が大きくなるからだ。

それに「ハマる」ともちろん、金額的にも負担がかかる。家族としては心配するのもやむを得ないだろう。

健康オタクに変身した夫

「45歳を過ぎて、夫が突然、健康オタクに変身したんですよ」

そう言うのはヒナコさん(44歳)。4歳年上の夫は、ある日突然、「フルマラソンに出たい」と言いだし、スポーツジムに通い、地域のランニングチームに入った。

「夫はお酒が好きで、休肝日さえ作らず飲み続けてきた人。健康診断にもちょいちょいひっかかっていたけど、まったく生活を改めようとしなかった。それがなぜか急にフルマラソンと言いだして……」

あとから聞いたら、どうも会社の後輩女性から「一緒にマラソンに出ましょう」と言われたことがきっかけだったらしい。ただ、その女性はほんの冗談だったようだが。

「それでも夫は筋トレやジョギングを熱心に続けていました。まあ、それは悪いことではないと思いつつ見ていたんですが、ジムなどで友人ができ、プロテインはどれがいいとかサプリも飲んだ方がいいとか、だんだん健康食品にハマっていったんです」

20種類近くのサプリを飲むように

サプリは薬ではなく、あくまでも食品である。日本では法律上の明確な定義もない。健康補助食品といった感じで売られている。医薬品ではないから効果効能をうたうと薬事法違反になる。

「最初はプロテインとビタミン類だけだったんですが、だんだんよく分からないものも飲むようになって。一時期は20種類近く飲んでいたんじゃないでしょうか。飲み合わせとかあるんじゃないのと言っても、聞く耳をもたなかった。そもそも私だって栄養のことは考えて食事を作っているのに、『食事でとれる量なんてたかが知れてる。やっぱりサプリが必要なんだよ』と。ボーナスの半分くらいをサプリまとめ買いにつぎこんだときは、さすがに私もキレました」

15歳と12歳の娘たちがいるのだ。習い事も学費もまだまだかかる。ヒナコさんも派遣社員として仕事をしているが、夫の収入に頼らざるを得ないところは大きい。

家を買うつもりだったのに

ヒナコさん一家が住んでいるのは、築40年を超えた会社の借り上げマンションだ。家賃はかなり安いが、40代半ばには家を購入することも考えるはずだった。ところが夫が「サプリ沼」にハマってしまったので、それも先送りとなっている。

「夫は運動を始めて2年ほどでフルマラソンに出ました。今後も出場すると言っていましたが、マラソンに出るのもお金がかかるんですよね。近場なら参加費といくらかの交通費ですみますが、遠いところへ行けば交通費と宿泊代もかかる」

昨年末、ヒナコさんはとうとう夫のマラソンやサプリにかかった費用を出し、さらに家計簿や娘たちにかかる費用、今後の学費の見通しなどを全てまとめて見せた。さすがの夫も少し顔色を変えたそうだ。

「だってこのままでいけば完全に赤字になりますから。夫の小遣いは基本的には5万円だったんですが、このところ足りないからと言われることが増えていた。これ以上は無理と夫に訴えたら『分かった。地方のマラソンはやめるから』って。でもサプリはやめないみたいだし、どんどん高額のサプリが多くなっているような気がして」

タイムを縮めたい、もっと健康になりたい、筋肉をつけたい。夫は娘たちとの会話もそこそこに自分の体ばかりを気にするようになってしまった。

「今しかできないことをしたい」という夫に

「娘たちにとっては本当にいいパパだったのに……。最初は夫のマラソン大会出場を喜んで観戦していた娘たちですが、もはや行きたいとも言わなくなりました」

今しかできないことをしたいんだよと、夫がヒナコさんに訴えたことがある。その気持ちは分かるけれど、私たちには子どもたちがいる、子どもたちに不自由な思いをさせても自分のしたいことを優先させたいのかとヒナコさんは説得した。そのときは「分かった」と言うのだが、結局、また新しいサプリに手を出し続けてきたのだ。

「サプリのこともちょっと一考してちょうだいと、つい先日もLINEを送りました。口で言うとどうしても互いに感情的になりがちなので。夫は分かったと返してきましたが、どうなることか。今年は私も正社員への道を模索しようと思っています」

いざとなったら夫を切るしかないのかもしれない。そんな覚悟が感じられる口ぶりだった。
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