サッカーでも用いられている“特許技術”
2026年6月から7月にかけてアメリカ・カナダ・メキシコで行われるFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会の開催が、あと半年に迫ってきました。先日、グループリーグの組み合わせが抽選で決定し、日本はオランダ、チュニジアと同じグループFに入ることになり、初戦は2026年6月15日(日本時間)にオランダと行うこととなりました。
これから開催が近づくにつれて盛り上がりを見せてくると思われますが、実は、現代のサッカーにはさまざまな「特許技術」が関わっています。
ゴール判定やオフサイド判定の際のVAR(ビデオ判定システム)にも特許技術が用いられており、公式球も、温度や湿度の影響を受けないようにするためなどのさまざまな特許技術が使われています。
熾烈な特許技術争い
そうした中、最も熾烈な特許技術争いが行われているのがシューズ(スパイクとも言いますが、本記事では「シューズ」の表記で統一)です。シューズといえば、陸上競技・マラソンでも数年前に厚底シューズが登場してから、メーカー間の熾烈な特許技術争いが行われていますが、サッカーはそれよりもだいぶ以前からシューズの特許技術に関するメーカー間の争いが激しいです。
主にNIKE、adidas、PUMA、ミズノといったメーカーがすさまじい特許技術争いをしていますが、中でも日本メーカーであるミズノは、こうした海外メーカーに引けを取らない多くのサッカーシューズに関する特許を取得しています。
マラソンのシューズは、「ソール」に工夫を凝らすことで楽に速く走れるようにする特許技術が多いですが、サッカーのシューズでは、「アッパー(足の甲を覆う部分)」に工夫を凝らすことで、より強くボールを蹴ることができるようにしたり、ボールコントロールをしやすくしたりするといった特許技術が目立ちます。
そうした中、ミズノは、「無回転シュートを蹴りやすいシューズ」というユニークな特許を取得しています。
無回転シュートとは、ボールの回転数が少ないためにボールが空中で不規則なぶれを起こすシュートのことで、2010年南アフリカW杯のデンマーク戦で、本田圭佑選手がフリーキックで放って見事にゴールを奪ったあの無回転シュートが特に印象的でしょう。
その無回転シュートを蹴りやすいシューズとは一体どのようなものなのか。そして、どのような仕組みでそれを実現しているのでしょうか。
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