ローソンで、販売が拡大している「冷凍おにぎり」。食品ロス削減と物流効率改善を目的に、2023年8月に福島県と東京都の21店舗で実験販売を始め、2025年2月から東京都の約400店舗で冷凍おにぎり4品の本格販売をスタートしました。
ハイペースで販売店舗が増加中!

2025年5月からは取扱店舗を首都圏から全国へと徐々に広げ、10月末日時点では約9800店舗にまで拡大。11月以降は新たに、東北地区、山口県、広島県・島根県の一部、沖縄県のローソン店舗で販売を開始し、これによりローソン全店の約85%にあたる約12000店舗で販売するまでに至っています。
ローソンのリリースによれば、「2026年度中には国内の全店、約14000店舗に拡大」を目標に掲げており、かなり早いペースで全国展開が進んでいることになります。
「冷凍おにぎり」は現在4種類

そうした流れに伴い、筆者の自宅近くのローソンでも、冷凍おにぎりの販売店が増えてきました。現在のラインアップは、「焼さけおにぎり」(税込279円)、「鶏五目おにぎり」(税込157円)、「胡麻さけおにぎり」(税込140円)、「わかめごはんおにぎり」(税込140円)の4品ですが、品ぞろえは店舗によって異なり、筆者が訪れた2店舗はいずれも2品のみの販売でした。
普通のチルドおにぎりよりも1~2割安い価格で販売

購入したのは、「わかめごはんおにぎり」(税込140円)と「焼さけおにぎり」(税込279円)の2品。
せっかくの機会なので、普通のおにぎりである“チルド”の「三陸産わかめごはんおにぎり」(税込167円)と「プレミアムおにぎり 焼さけハラミ」(税込297円)も購入して、比較してみました。
冷凍おにぎりは、工場で一括生産することでチルドおにぎりに比べて価格を1~2割抑えられるそうで、実際に「わかめごはんおにぎり」は27円、「焼さけおにぎり」は18円ほど、チルドのおにぎりより安くなっています。
冷凍おにぎりを自宅で食べる際は、袋に切り込みを入れてそのまま電子レンジで温めるだけ。温めた直後の熱い状態でも持ちやすいように、横長のパッケージが採用されています。
食べ比べ1:わかめごはんおにぎり

まずは、「わかめごはんおにぎり」の比較です(写真:左が冷凍、右がチルド)。パッと見た感じの大きさはほとんど変わりませんが、冷凍おにぎりは温めるとご飯がふわっとした食感になりました。反面、ご飯がばらけやすく、袋から取り出すのが難しいほどでした。
温めないチルドおにぎりの冷たさを再認識

筆者の場合、普通のチルドおにぎりは温めないのが常なので、今回もそのまま食べました。当然ながら、こうして温めた冷凍おにぎりと食べ比べてみると、かなり冷たい温度帯で食べていたのだなと実感しました。ご飯もぎゅっとしまっている印象です。
食べ比べ2:焼さけおにぎり

次に、冷凍の「焼さけおにぎり」を食べてみます(写真:左が冷凍、右がチルド)。こちらも温めると、ご飯がばらけやすい点は冷凍のわかめごはんおにぎりと共通。さらに、海苔がふやけて、パッケージにくっついてしまったのは残念でした。
鮭は温めるとふっくら!

冷凍(写真左)とチルド(写真右)、どちらのおにぎりも、大きめの焼鮭がゴロッと入っていて、満足感があります。温めると鮭がふっくらとして香りも立ち、本来のおいしさを楽しめるように感じました。
逆に、わかめごはんおにぎりは、温めることで独特の酸味のあるにおいが立つので、筆者を含め、それが苦手だと感じる人もいるかもしれません。
すぐに食べるならチルド、長期保存なら冷凍でも

個包装の冷凍おにぎりは、1個ずつ食べられて利便性が高い反面、ご飯がばらけやすい点と、海苔がべたっとしてしまう点は、食べやすさとおいしさの両面からかなりのマイナスポイントだと感じました。
とはいえ、賞味期限が約1年間と長期保存が可能であること、店舗への配送が1日1回に減らせること(チルドおにぎりは1日2回)、工場で作り置きと保存が可能なため製造コストや食品ロスを減らせることなど、物流や環境面でのメリットは大きく、コンビニの未来を考えるととても意義のある挑戦だと感じています。
すぐに食べるならチルドのおにぎり、買い置きするなら冷凍おにぎりと、消費者も利用シーンによって使い分ければ、冷凍おにぎりが生活に浸透する未来も遠くないかもしれません。







