個人向け国債・固定5年を「金利1.35%」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?
個人向け国債・固定5年(金利1.35%/年)を100万円購入した場合の6カ月後の利息を計算してみましょう。【半年後にもらえる利息】
・100万円×1.35%×1/2(半年間であるため)=6750円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%分の「1371円」が差し引かれます。税率の内訳は、「所得税および復興特別所得税15.315%と住民税5%」です。
そのため、個人向け国債・固定5年を金利1.35%で100万円購入すると、半年後にもらえる税引き後の利息は「6750円-1371円=5379円」となります。
参照:固定5年「第177回債」 財務省
個人向け国債は投資初心者にとって安心な商品
個人向け国債には、「固定金利型(3年・5年)」と「変動金利型(10年)」があります。いずれも元本保証付きで、最低でも年0.05%の利率が確保されているため、投資初心者にとっては安心できる金融商品です。特に、これから投資を始めたいと考えている方には、次のような理由からおすすめできます。
●自分のペースで、できる範囲から始められる
個人向け国債は毎月販売されており、1万円から購入できるのが大きな魅力です。「まだ大きな資金はないけれど、まずは少し試してみたい」という方が気軽にスタートできます。
まずは、無理のない金額で「お試し感覚」で始めてみるとよいでしょう。実際に運用を経験してみることで、仕組みや流れが自然と身につき、国債以外の資産運用にも関心が広がるきっかけになるかもしれません。
●リスクを抑えて資産を守れる
個人向け国債は元本保証があり、固定金利型を選べば、購入時の金利が満期まで変わらず安定した運用が可能です。株式や投資信託のような価格変動リスクがある資産と比べると、堅実な運用ができるため、ポートフォリオの中で「安全資産」としての役割を果たします。
また、購入した金融機関が万一破綻した場合でも、元本と利息は国から直接支払われる仕組みとなっています。
●「使う時期」が決まっている資金に適している
個人向け国債は、3年・5年・10年と満期があらかじめ決まっているため、「いつ使うか」が明確なお金を安全に保管しておきたい場合に適しています。
旅行資金、住宅の頭金、子どもや孫への援助資金など、特定の目的に向けて確実に準備しておきたいお金を、元本保証のもとで守ることができます。
なお、元本が保証される安定型の商品としては、定期預金という選択肢もあります。実際、2025年12月時点では「年1%」を超える高金利を掲げた定期預金も見受けられますが、中には「新規口座開設者限定」や「3カ月限定の金利」など、利用には条件や制約がつく場合が多いです。
その点、個人向け国債「固定5年」なら、特別な条件がなくても「年1.35%(2025年12月募集分)」という高金利を満期まで維持できます。ちなみに、10月発売分は「1.22%」、11月発売分は「1.19%」と、少しずつ金利が上昇してきた実績もあります。加えて、2025年11月時点では全国881カ所の金融機関で購入可能という、手軽さも魅力の1つです。どこで買えるか詳しく知りたい方は、財務省のホームページで確認しましょう。
・全ての取扱金融機関一覧 財務省
忘れてはいけないのが、「もし急にお金が必要になったら?」という点です。
個人向け国債は、購入から1年が経過すれば、1万円単位で中途換金(解約)が可能です。ただし、中途換金の際は、「直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685」が差し引かれる点には注意しましょう。
また、中途換金を申請した後は、通常3営業日ほどで払い戻しが完了します。急な出費が発生した場合でも、比較的スムーズに対応できるのは安心材料です。
なお、災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害により被害を受けられた場合、または保有者本人が亡くなられた場合は、「中途換金の特例」に該当するため、1年を待たずに換金できます。
参照:個人向け国債の中途換金についてのよくある質問 財務省
まとめ
個人向け国債(固定5年型)は、「元本保証」「少額から購入可能」「購入時の金利が満期まで固定される」など、安定性を重視したい方に適した商品です。冬のボーナスの使い道や来年の資産計画を立てる12月こそ、検討してみてもよいかもしれません。まずは、仕組みを理解したうえで、無理のない範囲で始めてみましょう。








