個人向け国債・変動10年を「金利1.23%」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?
個人向け国債・変動10年(金利1.23%/年)を100万円購入した場合の6カ月後の利息の計算は以下のとおりです。【半年後にもらえる利息】
・100万円×1.23%×1/2(半年間であるため)=6150円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%分の「1249円」が差し引かれます。税率の内訳は、「所得税および復興特別所得税15.315%と住民税5%」です。
そのため、個人向け国債・変動10年を金利1.23%で100万円購入すると、半年後にもらえる税引き後の利息は「6150円-1249円=4901円」となります。
参照:変動10年「第189回債」 財務省
個人向け国債「変動10年」は、長期で安心&柔軟に運用できる
個人向け国債は、日本国が発行する、安全性の高い金融商品です。最低金利(年率0.05%)や元本が保証されている、1万円から購入できるなどの特徴があり、投資初心者にとっても安心して始められます。
特に12月は、冬のボーナスが支給され、翌年の資産計画を考える絶好の機会。あればあっただけ使ってしまう……という方などは、とりあえず「変動10年」に預けるのもアリなのではないでしょうか。
個人向け国債には「変動10年」「固定5年」「固定3年」の3タイプがありますが、ここでは、中でも1番人気の「変動10年」の魅力を見ていきましょう。
●定期預金より「引き出しやすい」安心感
最近は高金利の定期預金も人気ですが、定期預金は一般的に、途中でお金が必要になったとき、一部だけ解約できないのが難点です。全額を解約する必要があり、その際は当初より低い金利が適用されてしまいます。
一方、「変動10年」は、購入から1年が過ぎれば1万円単位で中途換金が可能です。「全部は解約したくないけれど、少しだけ使いたい」といったときにも、柔軟に対応できます。定期預金並みの安全性を保ちながら、必要なときに必要な分だけ動かせるのが魅力です。
●金利が上がれば、利息もアップ
「変動10年」はその名の通り変動金利型なので、市場の金利が上がれば受け取る利息も増えます。物価上昇時代において、「長期的に資産を増やしたい」「お金の価値の目減りを防ぎたい」という人に向いています。
●長期の資産づくりに適している
元本保証・最低金利保証があり、安心して長期運用ができます。「10年」と聞くと長く感じるかもしれませんが、1年後には解約(中途換金)も可能なので、実際には自由度の高い長期運用です。
安定と柔軟性のバランスを重視したい人に、ぴったりの選択肢といえるでしょう。さらに、個人向け国債は、1万円単位で譲渡や相続も可能です。将来の資産移転や相続対策としても活用できます。
この機会に買ってみようと思った方は、以下の取扱金融機関(2025年11月29日現在・881カ所)をチェックしましょう。
・財務省 全ての取扱金融機関一覧
個人向け国債の「中途換金」とは?
個人向け国債の解約(中途換金)については、購入から1年間はできませんが、それ以降はいつでも1万円単位で可能です。急な出費が必要なときにも対応できる点が安心ですね。ただし、中途換金をするときは、「直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685」が差し引かれるため、受け取れる利息が減る点には注意が必要です。なお、1年以内でも特例として中途換金できるケースがあります。
・口座名義人が亡くなった場合
この場合は、相続人の方による中途換金が可能です。申請の際には、相続人たる地位を証明する書類などが必要になります。
・災害救助法が適用される大規模災害で被害を受けた場合
この場合は、災害救助法が適用された市区町村に居住されている口座名義人による中途換金が可能です。申請の際には、罹災証明書、罹災届出証明書といった公的機関が証明する書類などが必要となります。
いずれの場合も、詳しい手続きについては口座を開設されている取扱機関へお尋ねください。
参照:個人向け国債「中途換金について」 財務省
まとめ
個人向け国債「変動10年」は、元本保証の安心感と、購入から1年後には1万円単位で柔軟に引き出せる便利さが最大の魅力です。年末は、冬のボーナスの使い道や翌年の資産計画を立てる大切な時期です。変動10年型は、金利が上がれば受け取る利息も増える特性があるため、インフレ対策をしながら長期的な資産の土台を築くのに向いています。
まずは、無理のない金額から購入を検討してみてもよいかもしれません。それが、2026年以降の安定した資産運用へのきっかけとなるはずです。








