好きなことを無理なくコツコツ続ける。そんな一生ものの趣味を持つ人ほど、心も家計も豊かになります。
一方で、流行や人付き合いに流されて始めた趣味は、続かずに終わりやすく、時間もお金ももったいない結果になります。趣味は本来、心を満たし、自分らしさを育てるもの。
今回は、「貧乏趣味」と「お金持ち趣味」の違い、そして“幸せを運ぶ趣味”を育てるためのヒントをご紹介します。
「貧乏趣味」と「お金持ち趣味」の違い
「貧乏趣味」とは、お金を浪費する趣味というよりも、“心が満たされない趣味”のこと。例えば、流行っているから、友人がやっているからと始めたものの、本当は興味が持てず続かない。練習を怠って上達せず、うまい人をねたんで悪口を言ってしまう。気まずくなってやめてしまい、また別の趣味に手を出す。
こうした「流され型の趣味選び」を繰り返していると、結果的にお金も時間も失いやすく、「貧乏スパイラル」に陥ってしまいます。
一方で、「お金持ち趣味」とは、続けるほど心と暮らしが豊かになる趣味のこと。
例えば、
・家庭菜園で旬の野菜や草花を育てる
・書道や水彩画など、少しずつ技術を磨く学びの趣味
・ピアノやシャンソン、短歌・俳句など、感性を表現する活動
・登山やハイキングなど、自然の中で心身を整える習慣
・ボランティア活動や地域イベントの手伝いなど、人との交流を育む活動
・英語や中国語など、世界を広げる語学の学び
これらはお金がかかるものもありますが、「続けるほど自分の価値が増す」という共通点があります。
例えば、ある60代後半の女性は、50代半ばで始めたバレエをいまも続けているそうです。最近、週3回、学校の補助教員として働くことになりました。採用時に「体力面は大丈夫?」と聞かれた際、「バレエを約10年続けています!」と答えたら、「それなら安心」と採用が決まったとか。趣味を楽しんで続けてきたことが、思わぬ実益につながった好例です。
好きなことをコツコツ続ける人は、結果的に“お金にも好かれる人”。
「お金持ち趣味」とは、華やかさよりも、好きが講じて人生のプラスになる趣味を指します。お金持ちの人が趣味を通して学び、人とのつながりを広げ、自分を磨いているのは、こうした「積み上げ型の楽しみ方」をしているからなのでしょう。
「お金持ち趣味」で幸せ・やりがいを見つけるための工夫3つ
「何か新しいことを始めたい」と思ったときは、次の3つを意識してみましょう。小さな一歩が、長く続く趣味との出会いにつながります。●「誰か」ではなく「自分発」で選ぶ
人のおすすめや流行に合わせて始めた趣味は、どうしても“やらされ感”が出て続きにくいもの。大切なのは「自分の心が動くかどうか」です。
昔好きだったこと、子どもの頃に憧れていたことを思い出してみましょう。例えば、「絵を描く」「植物を育てる」「手を動かす」など、自分が“時間を忘れて没頭できること”を軸に選ぶのがポイントです。
●小さな上達を喜ぶ
「すぐ結果を求める」のは、趣味が“消費”になっているサイン。お金持ち趣味の人は、上達よりも「積み重ねる過程」を大切にしています。
昨日より少しうまく描けた、昨年より多く収穫できた、演奏できる曲が増えた——。そんな小さな成長を喜ぶことで、自己肯定感が高まり、人生そのものが豊かになります。
●人と比べず「つながり」を楽しむ
趣味は競う場ではなく、心を通わせる場です。上手な人をねたむより、「どうやってできるんですか?」と素直に聞いてみましょう。そこから学びや交流が広がります。
また、SNSで同じ趣味の仲間と励まし合うのもおすすめ。「結果」より「過程」を共有できるコミュニティーには、心地よい人間関係が生まれやすいものです。