多様な投資手法を「組み合わせて使う」
FIRE(経済的自立・早期リタイア)を「達成している」と回答した60代以上の投資家は、ほかの層に比べて、さまざまな投資手法を組み合わせて使う傾向が目立ちました。「米国株投資で主に実践している投資手法」(複数回答)を問う質問では、FIRE達成者グループ(※)は平均2.6個の手法を組み合わせており、幅広い知識と実践が成功につながっているようです。
・米国株投資で主に実践している投資手法は?(FIRE達成度別)
特に「オプション取引を使った投資」を実践している割合は、FIRE達成者グループで11.3~16.6%と、他の層に比べて高い水準でした。 長期の複利成長を目指すインデックス投資などを軸にしつつ、高配当株やバリュー株などを組み合わせることで、リスクを分散しつつリターンの機会を最大化することが成功のカギといえるかもしれません。
※FIRE達成度について「達成している」「もうすぐ達成できそう」と回答したグループ
信頼できる情報源は「専門家」
また、投資において最も信頼できる情報源について尋ねたところ、投資歴の長さにかかわらず、「日本あるいは米国の専門家が解説する情報」が最も重視されていました。・「これは信頼できる」と最も感じる情報源は?(投資歴別)
投資歴「1年以下」の投資家は半数以上が専門家の情報を信頼しており、投資の正しい知識を得る入り口になっているようです。投資歴が長くなるにつれて、精度の高い情報や、自身で分析した情報も重視するようになりますが、専門家の知見が軸にあることは変わりません。 まずは中立的で信頼できる専門家の情報(大手メディアや証券会社リポートなど)を起点に学習を進めることが、投資の土台を固めるといえそうです。
下落は「買いのチャンス」と冷静に捉える
短期的な相場変動(株価の上下動)に対する意識も、見てみましょう。これは、成功者のマインドセットを反映する重要な部分です。・相場の短期的な変動(株価の上下動)について、どう感じるか
この質問では、投資歴「20年以上」のベテラン投資家の60%が、「株価が下がったら、買いのチャンスと考える」と回答しました。 投資経験の長い成功者は、一時的な下落を不安に思うのではなく、むしろ優良株を安く買える機会と捉える冷静な姿勢がうかがえます。短期の値動きに一喜一憂せず、「長期で成長する企業を割安で買う」という視点を長く持つことが大切だという視点です。
今回の調査ではほかにも、「老後のお金に不安があるか」「米国株投資に取り組む目的は何か」「これまでの投資でどのくらいのリターンを得たか」といった質問の回答もまとめられています。経験豊富な世代の考え方を参考にしながら、自分の投資習慣を見直すきっかけにしてはいかがでしょうか。
【調査概要】60代以上の投資意識調査
調査期間:2025年6~7月
調査対象:株式会社Wealth Onにメールアドレスを登録しているユーザー
回答数:416件
実施主体:株式会社Wealth On(ウェルスオン)
出典:【調査リリース】[20,30代必見]60代以上の投資意識調査に見えた早期投資の重要性