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【世界陸上】実は600超の“特許技術”が使われている!? 「Oakley」のサングラスが選手らに愛される理由(3ページ目)

【“特許”という視点から見る世界陸上 #5】東京2025世界陸上の男子400m走で、見事6位に輝いた中島佑気ジョセフ選手は、「Oakley」のサングラスを着用して走っていました。今回はその「Oakley」の優れたテクノロジーについて解説します。※写真:長田洋平/アフロスポーツ

藤枝 秀幸

藤枝 秀幸

弁理士 ガイド

弁理士・行政書士。IT会社等でのプログラマ・SEとしてのシステム開発等を経て、2009年に当事務所(現:藤枝知財法務事務所)を開業。現在はIT分野やエンタメ分野のクライアント様を中心に契約書業務や知的財産業務を日々行わせて頂いております。

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独特のデザインをまねできない理由

また、独特なデザインも、Oakleyのサングラスが多くの選手に選ばれる理由の1つでしょう。

実はOakleyの独特なデザインは、日本でも図1を含め多数の意匠登録(デザインに関する権利登録)をしているため、Oakleyのデザインに似たメガネを他社が作ることはできません。
Oakleyの意匠登録(1695696)図面※画像:特許情報プラットフォーム

図1:Oakleyの意匠登録(1695696)図面 ※画像:特許情報プラットフォーム

このように技術面とデザイン面の双方で権利をきちんと取得しているため、他社がまねできないサングラスを作れているのです。

なお、中島選手が実際に着用していたのは、中島選手のInstagramやテレビなどで確認する限り、おそらくOakleyの最新モデル「Stunt Devil」ではないかと思われます。

現時点では中島選手はOakleyと公式なスポンサー契約などを結んでいないようなので、純粋に競技パフォーマンスのためにOakleyを選んでいるものと考えられます。

マラソンでもOakleyを着用して走る選手も多いのですが、その理由として筆者が聞く限りでは、「集中しやすいから」と話す選手が多くみられます。

このことから、中島選手も競技により集中するために「Oakley」を着用して走っているのではないかと、筆者は考えています。

中島選手は23歳とまだ若いので、これからも五輪や世界陸上などで私たちを大いに驚かせる走りを見せてくれることでしょう。

【“特許”という視点から見る世界陸上】
>次ページ:中島選手が着用するサングラス
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