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【世界陸上】実は600超の“特許技術”が使われている!? 「Oakley」のサングラスが選手らに愛される理由(2ページ目)

【“特許”という視点から見る世界陸上 #5】東京2025世界陸上の男子400m走で、見事6位に輝いた中島佑気ジョセフ選手は、「Oakley」のサングラスを着用して走っていました。今回はその「Oakley」の優れたテクノロジーについて解説します。※写真:長田洋平/アフロスポーツ

藤枝 秀幸

藤枝 秀幸

弁理士 ガイド

弁理士・行政書士。IT会社等でのプログラマ・SEとしてのシステム開発等を経て、2009年に当事務所(現:藤枝知財法務事務所)を開業。現在はIT分野やエンタメ分野のクライアント様を中心に契約書業務や知的財産業務を日々行わせて頂いております。

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600を超える特許技術がOakleyに用いられている

Oakleyはアメリカに本社を置き、サングラスやアパレル、アクセサリーなどを展開していますが、実は全世界で600以上もの特許を取得しているのです。

そして、それら多くの特許技術がOakleyのサングラスに使われているため、Oakleyのサングラスは他社にはない高い独自性をもっています。

Oakleyのサングラスに用いられている特許技術は、大きく4つに分けられます。

1:紫外線カット
2:耐衝撃性
3:見えやすさ
4:着け心地


中でもとりわけ「紫外線カット」に関する技術が代表的といえるでしょう。

この紫外線カット技術は、UVカット機能を搭載した特許素材により実現されています。一般的なメーカーのUVカット機能は、レンズにコーティングを施すことで実現していますが、Oakleyの場合はレンズの素材自体にUVカット機能が組み込まれているため、レンズに穴が開かない限り効果が持続します。そして紫外線カット率100%という高い効果も誇ります。

このような強力な紫外線カット機能と、その効果が長持ちするという点が、Oakleyのサングラスが選ばれる大きな理由になっていると考えます。

また、「耐衝撃性」にも注目したいところです

Oakleyのレンズに用いられている特許素材によって、レンズはなんとショットガンや高速の鉄球の衝撃でも割れないといいます。そのため、万が一サングラスを踏んでしまっても、割れにくい強度を備えています。

さらに、優れた「着け心地」を実現している特許技術も大きな特長です。

人間工学に基づいた特許技術により顔面に正確にフィットしつつ、「THREE POINT FIT」と呼ばれる特許技術によって、鼻の上と両耳の3カ所で支えるだけで快適なフィット感とホールド感を実現しています。

そしてその鼻と耳にかかる部分には、水や汗でさらにグリップ力が高まる特殊な特許素材が用いられているため、汗をたくさんかいてもサングラスがフィットしたままなのです。

こうした着け心地のよさと高いフィット感が、スポーツ選手に選ばれる理由といえるでしょう。実際、中島選手が400mを猛スピードで走っても、まったくずれていません。

筆者もマラソンを走るのですが、ダッシュ系のスピード練習をする際、通常のメガネでもメガネバンドを付ければある程度動きが抑えられるのですが、それでも多少上下にぶれることがあります。しかし、Oakleyのサングラスはメガネバンドなどをしなくても、上下のぶれがほとんどなく、とても快適です。

>次ページ:独特のデザインも“独占権”がありまねできない
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