亀山早苗の恋愛コラム

「同居離婚」加藤ローサの“記念指輪”投稿に「共感する妻」「困惑する夫」。夫たちの言い分とは

「同居離婚」を公表し話題の加藤ローサさんだが、過去のSNS投稿にも女性たちから共感の声が寄せられている。一方で男性たちからは困惑のつぶやきも……。見え隠れする夫婦間の温度差は乗り越えられないものだろうか。男性側に話を聞いた。※サムネイル画像:PIXTA

亀山 早苗

亀山 早苗

恋愛 ガイド

どうして男女は愛し合うのか、どうして憎み合うのか。出会わなくていい人と出会ってしまい、うまくいきたい人とうまくいかない……。独身同士の恋愛、結婚、婚外恋愛など、日々、取材を重ねつつ男女関係のことを記事や本に書きつづっている。

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よかれと思ってしたことが思わぬ事態に(画像:PIXTA)

よかれと思ってしたことが思わぬ事態に(画像:PIXTA)

俳優・加藤ローサさんが夫であるサッカー元日本代表の松井大輔さんと離婚、その上で同居していることについて、女性たちが大きな関心を寄せている。

元夫から贈られた記念指輪がやり玉に

加藤さん本人はその後、何も語っていないのだが、結婚10周年時に松井さんから贈られた大きなダイヤの指輪までもがやり玉に上がっている。当時のSNSでの投稿で、加藤さんは「想像を超えるギラギラした指輪で『これをつけて行く所なんてない!!︎ 日常使いができる物と交換する!!︎』と言ってみた」ものの、夫からは似合うんだから毎日つければいいじゃないと言われたと書いている。

これについても「夫は何も分かってない。家事や子育てをしていたら、こんな指輪、できるはずがない」「子どもと相対するときにこんな指輪つけていたら子どもがケガする」と夫の気配りのなさを嘆く声が多数だ。

一方、男性たちは「こんな大きなダイヤの指輪なんて、普通の会社員じゃ無理。どうして喜んでくれないのか不思議」「いつもしていなくたって、夫婦で食事に行くときにつけてくれたらうれしいのに」と女性たちよりは小さな声でつぶやいているようだ。

現実には、こういうところに夫と妻の温度差が見え隠れするのだろう。ただ、互いの思いやりがあれば、この温度差は乗り越えていけるのではないだろうか。

何をしても妻の気にいらない事態に

「結婚して13年、10歳と7歳の子がいますが、下の子が産まれてから妻は『しばらく子育てに専念する。子どもが大きくなるまで自分の勉強期間にあてたい』と言い出したんです。僕に異存はなかった。もともと子どもが小さいうちは妻に家にいてもらいたかったけど、彼女の仕事を考えると言えなかったから。もちろん子育ては一緒にやろう、だけど僕は当時、起業したばかりで忙しかった。家事なんていくら手抜きをしてもいいわけだし、頑張って稼ぐから家事代行業者を頼めばいいとも言いました。すると妻は『そんなのもったいない。自分でやるわよ』って」

ユウジさん(45歳)はそう振り返る。

最初はうまくいっていた。ところが彼がさらに忙しくなってくると、妻はイライラすることが増えていった。

「僕もなるべく週末は家にいるようにしたし、妻が一人で家にいたいというときは子どもたちを連れて遊びに出かけ、帰ってから夕飯を作ったりしていました。『いつもありがとう。僕にできる最大限のことはするから』と言葉にして感謝も伝えていたつもりだった。でも妻はそういうとき『最大限ってこの程度なの? あなたと私の家庭で、あなたも親なのに、このくらいしかできないの?』と責めるように言うんです。売り言葉に買い言葉で、仕方ないだろ、仕事がと言いかけると『男はいいわよね、なんでも仕事がーで済むんだから』って。じゃあ、どうしろという話になってしまう」

ぎくしゃくしてくると、ユウジさんは花を買って帰った。ところが妻は「こういうの買ってこられても花瓶を用意して生けるのは私なのよね」と愚痴をこぼした。花を買って帰った自分の気持ちはまったく尊重してくれない。彼は不満を抱いた。

「小学校に上がったばかりの娘が『パパ、きれいだね』と言って花瓶を探していたので、僕があちこちの棚を探して見つけました。妻は知らん顔でしたね。花を買って帰るとかえって怒られると学んだので、それからは花は控えました」

こうやって男の気持ちは萎えていくのだとユウジさんは冗談めかしながら言った。

よかれと思った、その気持ちを重視してほしい

ケーキを買って帰れば「ダイエット中なのに」と怒られる、たまには一人でどこかに行ってきたらと言えば「仕事を辞めちゃったから、話の合う友達はいない」と返される。

「僕は何をすればいいんだ、きみはどうしたら満足するんだと聞いたことがあるんです。妻は答えなかった。たぶん自分でも分かってなかったんでしょう。早めに再就職してもいいだろうと思ったし、そういえば勉強するというのはどうなったのと尋ねたら、『子どもを育てながら勉強なんてできるはずがないでしょ』と言われました。勉強するって言ったのは自分なのにね」

わけが分からなくなると、ユウジさんは妻が寝てから帰るようにした。顔を合わせると文句ばかり言われ、彼自身も仕事で切羽つまっているときには対応しきれないからだ。

「僕にだって我慢の限界があります。でもそれを妻にぶつけるのは違うと思うから、とりあえず距離をとる。そうしたら今度は浮気を疑われて……。いいかげんにしてくれと思うこともありました」

妻に気持ちを寄せるのはもう無理

今年の春、妻の誕生日にアクセサリーをプレゼントしようと思ったが、どうせ自分が買っても的外れなものになる。そう思ったユウジさんは率直に「プレゼントしたいから一緒に買いに行くか、きみが好きなものを買っておいでよ」と言った。すると妻は「私の好みも分かってないの?」とふてくされた。

「キレそうになったけど、自ら落ち着けと言い聞かせましたよ。でももう、妻に気持ちを寄せていくのは無理。下の子も小学校に入ったし、あと10年ちょっとの辛抱だと自分に言い聞かせています」

夫が心を寄せてみても、妻との溝は埋まらない。もしかしたら「大前提」が違っているのではないだろうか。妻は「自分が女だから、こんな目にあっている」と考えているのかもしれない。もう一度、「互いの役割と、夫婦の関係」を分けて話し合ってみると、何かが見えてくる可能性はないだろうか。
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