名所・旧跡

まるで黄色のじゅうたん! 新潟・津南「日本一の河岸段丘」に咲く50万本のひまわり畑

広大な敷地の中に夏を代表する花、ひまわりが畑いっぱいに広がる津南(つなん)のひまわり広場。夏の強い日射しが照らす大輪の黄色い花が一面のじゅうたんのように集まるひまわり畑の風景は、訪れる人々にも強い印象を焼き付けてくれます。(画像:筆者撮影)

村田 博之

村田 博之

名所・旧跡 ガイド

各地に点在する名所・旧跡と絵になる風景を求めて日本国内を隅々まで訪ね歩く。 この経験を元に身近な所から遠く離れた所まで様々な観光スポットを写真と文章を添えて旅行者の視点でトラベル・キュレーターとしてインターネットで紹介。 ガイドブック、新聞、テレビ、ラジオに随時情報を提供中。 国内旅行業務取扱管理者

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暑い夏を飾る花といえば、誰もが思い浮かべるのがひまわり。大輪の花が一斉に太陽の方向を向いて咲いているさまは、まさに夏の風景と言えますね。

日本各地に点在しているひまわりの名所の中から、今回は新潟県にある津南(つなん)のひまわりを紹介します。信濃川が作り出した丘の上に咲く一面のひまわり畑は、まさに黄色のじゅうたんそのものですよ。
津南ひまわり広場のひまわり(1)

ひまわりの花が埋め尽くす津南ひまわり広場の絶景(2024年8月4日撮影)

<目次>

河岸段丘の上に設けられた広大なひまわり畑!

津南ひまわり広場(1)

津南ひまわり広場の遠景。河岸段丘の上に広大なひまわり畑が広がります(2024年8月4日撮影)

津南は、新潟県の南部にある山間の町。東西に長い新潟県の地図を開くと、真ん中の下辺りに位置しています。

町の中心には日本で一番長い川、信濃川が日本海へ向かって流れます。この信濃川水系の支流の川が長い歳月をかけて両岸に階段状の地形を刻んだ「河岸段丘」と呼ばれる大きな丘が、津南町内のあちらこちらで確認できます。河岸段丘の規模としては日本一を誇ります。
津南町内の河岸段丘

津南町内のあちらこちらで見られる河岸段丘。その河岸段丘の1つ、沖ノ原台地の上にひまわり畑があります(2024年8月撮影)

冬は豊富な積雪量を生かして、ウィンタースポーツでにぎわう津南。夏は、町中の至る所で津南町の町花に制定されているひまわりを見かけることができます。

その中でも河岸段丘の1つである沖ノ原台地の上には、4ヘクタールの広さを誇るひまわり畑「津南ひまわり広場」が設けられ、夏限定の観光名所として毎年たくさんの方が訪れます。
津南ひまわり広場のひまわり(2)

津南ひまわり広場のひまわりたち。大輪の花が咲き誇ります(2024年8月4日撮影)

人の顔ほどの大きさの花を咲かせる津南ひまわり広場のひまわりは全部で約50万本にもおよびます。

ひまわり広場のひまわりは背丈が高く、間近に近寄ると花を見上げる格好となります。ひまわりをバックに記念撮影するにはこれでも十分ですが、できることならひまわり畑の全景もしっかり見ておきたいところ。
津南ひまわり広場(2)/ひまわり畑の展望スペース

ひまわり畑の端に設けられた展望スペース。ここからひまわり畑の全景を望めます(2024年8月4日撮影)

そんな方のために、ひまわり畑の端に十数人程度登ることができる簡単な展望スペースが用意されていて、ここからひまわり畑の全景を見渡すことができます。
津南ひまわり広場のひまわり(3)

展望スペースから望むひまわり畑の全景。視界全てにひまわりの花の黄色が飛び込む絶景です!(2024年8月4日撮影)

なお、津南ひまわり広場のひまわり畑は3つに区切って種を蒔く時期を調整しています。この方法で夏の約1カ月間にわたって、どこかの畑でひまわりの花が楽しめるように工夫がなされています。

天候に恵まれれば、畑の向こうに信濃川の対岸にある山も見ることができ、ひまわりの花とセットで絵になる風景を楽しむことができますよ。

ひまわり畑の迷路に迷い込んで……

津南ひまわり広場のひまわり(4)/ひまわり迷路

ひまわり畑の中に造られた「ひまわり迷路」の入口(2024年8月4日撮影)

津南ひまわり広場のひまわり畑には、「ひまわり迷路」と名付けられた迷路が用意されています。
津南ひまわり広場のひまわり(5)/ひまわり迷路

ひまわり迷路に迷い込んだ人たち。背の高いひまわりに視界を遮られる中、ちゃんと出口にたどり着けるでしょうか(2024年8月4日撮影)

人の背丈よりも高いひまわりの中を歩くため、曲がり角を曲がっていくうちに方向感覚がわからなくなります。行き止まりもあり、出口にたどり着くまでに結構時間を取られることがあります。
津南ひまわり広場のひまわり(6)/ひまわり迷路

ひまわり迷路の中では、より間近にひまわりの花を愛でることができます(2024年8月4日撮影)

真夏の日射しが照りつけている中を歩きますので、帽子や水分補給など熱中症対策は十分に取っておきましょう。
津南ひまわり広場のひまわり(7)/ひまわり迷路

ひまわり迷路の出口にて。ひまわりと一緒に顔出しパネルが出迎えてくれます(2024年8月4日撮影)

ひまわり畑の一角に飾られる「かかし展示会」にも注目したい

津南ひまわり広場のかかし展示会

ひまわり畑の一角に飾られるユニークな手作りかかしの面々(2024年8月4日撮影)

津南ひまわり広場のひまわり畑の一角には、ちょっと変わった光景が。ひまわりを背にしてユニークなかかしが並ぶ「かかし展示会」が行われています。

全て手作りのかかしとのこと。話題の人を模したものからキャラクターものなどさまざまなバリエーションがあり、暑いさなかでもふっと息抜きができそうですね。

大輪のひまわりが広大な畑に咲き誇る津南のひまわり畑をご紹介しました。夏限定の美しい絶景を楽しみに、津南まで出かけてみてください。

津南ひまわり広場へのアクセス

入場料:無料(駐車場は自転車も含めて有料)
開場時間:9時~17時
毎年7月下旬~8月中旬に開催
2025年は8月1日(金)~24日(日)開催予定

<鉄道>
JR飯山線の列車

津南へのアクセスとなるJR飯山線のディーゼルカー(2024年2月撮影)

上越新幹線 越後湯沢駅より、北越急行 ほくほく線の電車に乗り十日町へ。JR飯山線に乗り換えて津南駅下車。または長野新幹線 長野駅より、JR飯山線で津南駅下車。
JR飯山線 津南駅

JR飯山線 津南駅。駅舎内に温泉施設がある珍しい駅です(2024年8月撮影)

津南駅から津南ひまわり広場へはタクシー利用。電動アシスト自転車のシェアサイクルも利用できます。

<車>
国道117号線 大割野交差点での「津南ひまわり広場」への案内

国道117号線 大割野交差点にて国道405号線 秋山郷方面へ。「津南ひまわり広場」の黄色の案内に従います(2024年8月撮影)

関越道 塩沢石打インターチェンジから国道353号線で野沢温泉方面へ(国道353号線は魚沼丘陵を越える部分で急坂急カーブが続く区間がありますので、運転には注意してください)。国道117号線との交差点を左折して飯山方面に向かい、国道405号線との大割野交差点にて秋山郷方面に左折。
国道405号線から津南ひまわり広場へ向かう道への交差点

国道405号線から津南ひまわり広場へ向かう道への交差点(2025年8月撮影)

「津南ひまわり広場」の案内に従って右折し、段丘を登り切った先に津南ひまわり広場の駐車場に到着。長岡まつり大花火大会前後の日にちなどの混雑期は30分以上の駐車場待ちが発生することがありますので、時間に余裕をもって訪れることをおすすめします。

<地図>
・津南ひまわり広場:Googleマップ

【関連サイト】 「甲信越の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで甲信越地方の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
「夏の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで夏の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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