個人向け国債・固定5年を「金利1.0%」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?
個人向け国債・固定5年(金利1.0%/年)を100万円購入した場合の6カ月後の利息を計算してみましょう。【半年後にもらえる利息】
・100万円×1.0%×1/2(半年間であるため)=5000円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%分の「1015円」が差し引かれます。税率の内訳は、「所得税および復興特別所得税15.315%と住民税5%」です。
そのため、個人向け国債・固定5年を金利1.0%で100万円購入すると、半年後にもらえる税引き後の利息は「5000円-1015円=3985円」となります。
参照:固定5年「第171回債」/財務省
個人向け国債、「固定」と「変動」どっちを選べばいい?
個人向け国債には、「固定3年」「固定5年」「変動10年」という3つのタイプがあります。それぞれ、利息(=金利)の付き方や満期(お金が戻ってくるまでの期間)が異なります。どれを選べばよいか迷う方もいるかもしれませんが、大切なのは「金利が変わるのがいいか、変わらないのが安心か」という点。それぞれのタイプの特徴と金利を見ていきましょう。
●変動タイプの特徴とは?
2025年に入ってからの「変動10年」の金利は以下の通りです。6月発売分は「固定5年」と同じく「1.0%」となっています。
・1月発売分:年0.75%
・2月発売分:年0.83%
・3月発売分:年0.92%
・4月発売分:年0.93%
・5月発売分:年0.84%
・6月発売分:年1.0%
「変動10年」は、半年に一度、金利が見直されるタイプです。金利が上がれば利息も増えますが、金利が下がると利息も減ってしまいます。今後の金利がどうなるかを正確に予測するのはとても難しいため、「タイミングに迷う……」という方も多いでしょう。そんなときは、購入時期をずらして少しずつ買うといいでしょう。
●固定タイプの特徴とは?
「固定3年」や「固定5年」は、その名の通り、購入した時点で金利が決まり、満期まで変わらないタイプの国債です。今回は、「固定5年」の金利の変化を見てみましょう。ちなみに「固定3年」の6月発売分の金利は「0.79%」です。
・1月発売分:年0.77%
・2月発売分:年0.89%
・3月発売分:年1.03%
・4月発売分:年0.95%
・5月発売分:年0.83%
・6月発売分:年1.0%
最初に決まった金利が5年間適用されます。「決まった金額を確実に受け取りたい」という方には安心できるでしょう。ただし、後で金利が上がっても、固定タイプでは購入時の金利がそのまま続くため、「もっと待てばよかった」と感じることもあるかもしれません。
今回の「1.0%」という金利を確定させたいなら固定を、今後さらに金利が上がることに期待するなら変動を選ぶのも1つの方法です。
個人向け国債がおすすめの理由
個人向け国債には、「固定タイプ(3年・5年)」と「変動タイプ(10年)」の2種類があり、どちらも元本が保証されているため、投資初心者でも安心して始められます。さらに、どのタイプでも最低金利「年0.05%」が保証されているのも安心ポイントです。2025年5月12日時点では、全国に884カ所の金融機関で購入可能。どこで買えるか詳しく知りたい方は、財務省のホームページで確認できます。
・全ての取扱金融機関一覧/財務省
また、購入から1年が経過すれば、1万円単位で中途換金もできます。急にお金が必要になったときも対応できるので、流動性(現金化しやすさ)にも優れています。
ただし、中途換金するときは、「直前2回分の利子×0.79685」が差し引かれる点に注意しましょう。
現在は、「変動10年」と「固定5年」の金利が1%台に上昇していることもあり、個人向け国債は「安全性が高く、実質利回りも期待できる」円建て資産と言えます。無理をせず、可能な範囲での資産づくりに、検討してみてはどうでしょう。