第7話
— ドラマ「夫よ、死んでくれないか」【テレ東公式】 (@premiere23_tx) May 19, 2025
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『 #夫よ死んでくれないか 』 第8話
5/26(月)夜11:06 OA#おとしね pic.twitter.com/ggMQl2DCSv
さりげない愛情表現ならいいけど
妻を崇めるように愛する夫、世間には時々いるようだ。「同じマンションに住むママ友、ユカリさんの夫がそうなんです。最初は『妻を外でもきちんと褒めるすてきなダンナさん』とみんな思っていたんだけど、今ではかなりいきすぎだよねという話になっています。ユカリさんが気の毒で」
そう言うのはモモカさん(41歳)だ。ユカリさん夫婦は結婚して13年たつという。夫は顔を合わせれば妻の自慢に終始する。
「例えば朝、ゴミ出しをしているから、『いいダンナさんですね』と軽く声をかけたら、『うちの妻にゴミ出しなんてさせられません。妻の手が荒れちゃうから、僕、今、皿を洗ってから出てきてるんです』って。そこまで家庭内の事情をさらさなくてもよろしいと言いたくなりますよね」
ところがユカリさんに聞くと、夫が洗ったのは自分のトーストが入っていた皿だけ。しかも水道の蛇口の下に皿を持っていってさらりと流しただけだという。
女友達に会うときは30分おきに連絡
「ユカリさん本人に言わせると、『夫は言葉だけ』だって。毎日、彼女に『愛してる。僕はきみしか見えない』と言うし、休日などはスーパーにまでついてくるのだけど、それは愛情というよりは『私をがんじがらめにしているとしか思えない』のだそうです。ごくまれに彼女が女友達と会うときだって、30分に1回は連絡しないといけないんですって」モモカさんが夫にその話をしたら、夫は「うちでそんなことしたら、オレは2度とモモカに口をきいてもらえないな」と笑っていた。当然ですよねとモモカさんは口を尖らせた。
「何の権利があって妻の自由を奪うのだろうと思います。ユカリさんももっと抵抗すればいいのにと思うけど、彼女はそれに慣れているし、もしかしたら抵抗するのさえ面倒なのかもしれません。いずれにしても夫婦のことは他人には分からないけど」
というのは、ある日、モモカさんはユカリさん夫婦の謎に満ちた関係を見たような気持ちになったことがあるからだ。
妻の手を握る手が……
ある日、仕事帰りのユカリさんと駅でばったり会った。二人ともスーパーで買い物があったので並んで歩き始めると、ユカリさんの携帯が鳴った。だが、ユカリさんは知らん顔をして出ない。「いいの?と聞くと『夫よ。もう、うるさくて嫌になる』と少し投げやりな口調でユカリさんが言うんです。立て続けにかかってきてましたね。スーパーに着いて、じゃあねと別れたんですが、私が必要なものを探していると入り口からユカリさんの夫がダッシュで駆け込んでくるのが見えた。『今日はスーパーに寄らないはずじゃなかったのか』とユカリさんを叱責している声が聞こえてきました。やっぱりモラハラだよねと思いながら、二人に近づいて、『あら、こんなところで』とあいさつしたんです」
するとユカリさんの夫は、「妻と1日離れていると僕、不安になるんです」と固い表情で言った。「妻のことが好きだから」と言ってユカリさんの手をとった。だがユカリさんはその手を振り払い、「もうそばにいるんだからいいでしょ」と冷たく言った。
他人には分からない夫婦の関係
「夫のモラハラなのか、妻であるユカリさんが夫を翻弄しているのか、見ていて分からなくなりました。夫側がユカリさんを好きで、不安になりがちなのは本当かもしれない、でも彼は外では鷹揚に妻を好きすぎる夫を演じているのかも。あるいはユカリさんが自分を好きすぎる夫がうっとうしくて冷酷に接しているのか、はたまたツンデレ状態なのか。いずれにしても、しょっちゅう一緒にはいますから、どちらかが毛嫌いしているわけでもないんでしょう。第三者には分からない結びつきがあるのかもしれないと思います」ユカリさん夫婦には子どもがいないから、いつまでも恋人同士のような特別な男女としての関係があるのだろう。モモカさんは「表面的な状況だけ見て、ユカリさんは夫からモラハラされているだろうなんて決めつけてはいけない。そう思いました」と苦笑した。
ただ、モラハラを受けていても他人には言えない人もいる。万が一、そうだったときのためにも、モモカさんはユカリさんが心を開いて話しやすいような環境だけは作っておこうと考えているそうだ。