穴のズレ方が激しいほど高額となる可能性大

約2000倍の価値に大化けした実際の50円玉(裏面) ※画像出典:「第122回入札誌『銀座』」 Lot番号:435 50円白銅貨 昭和42年 穴ズレエラー PCGS(MS63)
特に今回のような極端に穴がズレているコインはマニアの中では重宝される逸品となります。ズレがひどくなればなるほど(中心からズレていればいるほど)価値が高まるのです。そのため、今回の出品物は2000倍近い高額落札となったと言えます。
最近ではコインの鑑定に出すことが一般的となりつつある

PCGSによる鑑定結果は「Mint Error」「MS63」 ※画像出典:「第122回入札誌『銀座』」 Lot番号:435 50円白銅貨 昭和42年 穴ズレエラー PCGS(MS63)
最近では、PCGSやNGC(Numismatic Guaranty Company:1987年に創設されたアメリカの第三者格付け鑑定会社)といった海外のコインの鑑定機関に鑑定を依頼し、本物であること、エラーであること、状態のよさなどを評価してもらうことでコインの価値を高め、その状態を保存することが一般的となってきています。
今回のコインではエラーの評価のほかに、「MS63」と表記があります。俗にMS60~64に該当するものが未使用評価となります。MS65以上となると完全未使用品です。今回の出品物は63ですので、未使用の中でもよい評価と考えていいでしょう。
おそらく、昭和42年に発行された際にすぐにエラーコインとして発見され保存されてきたのではないかと思われます。一般に流通し使用されている場合にはこの時代のものが未使用評価になるとは言い難いです。そのため、コイン収集家が後にコイン鑑定機関に鑑定を依頼したものではないかと思われます。
こうしたエラーコインは製造年月が新しいものほど数が少ない傾向にあるため、仮に令和時代のもので見つかったらさらなる高額が望めます。おつりをもらった際などに穴ズレエラーコインは探しやすいと思います。めったにないとは思いますが、ぜひ探してみてくださいね。
<参考>
「第122回入札誌『銀座』」 Lot番号:435 50円白銅貨 昭和42年 穴ズレエラー PCGS(MS63)
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