人間関係

夫が医師のママ友に3万円を貸すも逃げられて。問い詰めた女性にママ友が言った「衝撃のひと言」

夫が医師のママ友と仲よくしていた42歳女性。一緒に出かけたアウトレットで手持ちがないという彼女に3万円を貸したものの、その後お金は返却されず。問い詰めた女性が衝撃を受けたママ友の言葉と事の顛末とは。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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子どもの服を買いたいというママ友にお金を貸したが……

子どもの服を買いたいというママ友にお金を貸したが……

ママ友との付き合いは、子ども同士の関係が絡むだけに難しい。自分の一存だけでママ友と縁を切るわけにもいかないのだ。だから悩む人も続出する。

夫が医師のママ友とアウトレットへ

「一人娘が小学校に入った昨年から、クラスが一緒でご近所でもあるお友達のママ、リョウコさんと仲よくしてきました。うちは夫が会社員で、私は在宅で仕事をしている共働きですが、そのママは夫が医師。自宅もうちの倍くらいあります。彼女はおっとりしていてとっても感じのいい人。がさつな私をおもしろがってくれる寛容な人だと思っていました」

ユイコさん(42歳)はそう言う。ママ同士はだんだん親しくなっていき、昨年秋、二人だけでアウトレットに買い物に行った。ユイコさんが、「家族全員のスニーカーを買いに行く」と言ったら、リョウコさんが「私も行きたい。一緒に行ってもいい?」と言い出したのだ。

軽い気持ちでお金を貸したけど

「仕事を半休にしたので、あまりゆっくりはできないけどそれでもいいならと言うと、行ったことがないから行ってみたいの、邪魔はしないからと。それで一緒に行ったんです。到着してからは別行動にさせてもらいました。1時間後、待ち合わせていた場所へ行くと、彼女が『申し訳ないんだけど、財布にお金を補充してくるのを忘れちゃって。ちょっと貸してもらえないかしら。ほしいものがあって今、取っておいてもらってるの』と言うんです。一緒に行ってみると、子どもの洋服でした。3万円もするんですよ。元は5万くらいするらしいんですけど。もうじきピアノの発表会だから買ってやりたいけど、今日を逃すと売れちゃうかもしれない、家に帰ったらすぐ返すからというので、それならと貸しました。後から考えたらカードくらい持っていなかったのかしらと思いましたけど」

ともあれ、リョウコさんは上機嫌だった。話しながら二人で電車で帰宅。先に到着するのはユイコさんの家だ。

「今すぐ持っていくからと彼女が言うので待っていたんですが、来ないんですよね。そのうち娘が帰ってきて、夕飯の支度をして。それでも来ないから、まあ、明日でいいかと」

ところが翌日もリョウコさんから連絡はなかった。

電話してみると

ユイコさんは昼頃、リョウコさんの携帯に連絡をしたが出ない。

「スーパーに行く途中にリョウコさんの自宅があるので寄ってみました。でもチャイムを鳴らしても誰も出ない。何かあったのかなと思っていました」

その後も連絡がとれなかったが、数日後、学校行事のことでママ友と会う予定があった。当然、リョウコさんも来ていた。

「どうしたの、連絡がとれなかったから心配していたのよと言うと、元気よとごく普通にしているんですよ。帰りに彼女が一人になるのを見計らって、『この前の洋服どうだった? 娘ちゃん、喜んだでしょう』と借金を匂わせるように言ったら、『わ、ごめんなさい。忘れてた』って。ちょっとカチンときましたね。ただ、彼女が財布の中を見ながら『ごめん。今日、これしかなくて』と1万円渡してきたので黙って受け取りました」

残りの2万はいつ返してくれると聞きたかったが、それを言うのは気がひけた。相手は医師の家庭だから、3万円なんてたいした金額ではなく、忘れていたのだろうと思うしかなかった。

涙目でママ友が訴えたのは

「でもそれからまた数日たって……。道ですれ違いかけたこともあるんですよ。でも彼女、急に踵を返して横道に入ってしまった。明らかに私を避けているんです。さっさと返せばいいのにおかしいなと思いました」

貸してから1カ月後、ユイコさんは駅前でリョウコさんを見かけて追いかけた。今日は言わないと気が済まないという気分だった。

「ねえ、リョウコさん。あなたにはたいした額じゃないかもしれないけど、うちにはあのお金は大金だし生活費なの。返してくれないかしらと思い切って言うと、彼女は『来月1万円、次の月に1万円でもいい?』と涙目になっているんです。一体どういうことなの、お金持ちでしょうとつい強い口調で言ってしまいました」

するとリョウコさんは「夫がお金にうるさくて」と愚痴をこぼした。毎月、生活費は給料日に5万渡される。途中で足りなくなると追加をお願いするのだが、家計簿を精査されるそうだ。

「娘の洋服に3万なんて言ったら怒られる。ピアノの発表会があるからと言ったら、去年もそう言った、去年の服でいいだろうって。娘は大きくなっているから無理だと言ったけど、1回しか着られないような服を着せるな、Tシャツでいいじゃないかって。夫は発表会には来ないから」

リョウコさんは切なそうにそう言った。彼女の娘はバレエ、ピアノ、英語塾とたくさんの習い事をしているのだが、そういう教育費は出してくれる。ただ、洋服などは「無駄だ」と切り捨てる。

気の毒だとは思うけれど

「私も化粧品1つ自由には買えないって言うんですよ。気の毒だとは思ったけど、うちの生活費を献上する理由もない。気持ちは分かるし、夫婦関係を見直した方がいいと思うけど、お金は悪いけど返してと言いました」

その後はユイコさんの方がリョウコさんを避けるようになった。彼女にプレッシャーをかけたら悪いと思ったからだ。だが翌月、「何とかしてもらえない?」と声をかけたユイコさんに、リョウコさんは「何の話? お金ならもう返したわよね」と言い放った。

「はあ? と固まりました。私がおかしくなったのかと思いました。いや、月に1万円にしてって言ったのはあなたでしょと言うと、『あのとき3万円返したわよね』って。あげくの果てには『そもそも私が借りた証拠、ある?』って」

あまりのことに言葉を失ったユイコさん。それ以来、リョウコさんはごく普通に話しかけてくるようになった。借金の件はもう片づいたと言わんばかりだ。

「確かに証拠がないから他のママ友に話すわけにもいかない。それにしても図太いですよねえ。あれきり私からはいっさい連絡をしていませんし、話しかけられても適当に返事をして切り上げています。もう完全に人間不信」

夫に話したら、「そういう人間もいるのか」とやはり呆然としていたという。いい勉強になったというにはショックが大きすぎるとユイコさんはうつむいた。
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